R fragrance
アールフレグランス

Rフレグランス ブランド創業者

基本情報

創設:2017年
創設者:村井千尋
運営会社:株式会社R fragrance
代表取締役:創設者に同じ
公式サイト:Rfragrance JAPAN

日本の市場にある香水が海外の輸入品ばかりであることに疑問を持ち、湿気の多い日本の気候や日本人の肌、香りに対する感覚に合う香水を作りたい(、と考えていました。)

村井千尋氏(WWD2017年2月より)

創設者

多くの方に評価を頂けるのはとても素晴らしいことだと思うのですが、個人的には万人に受けることにはあまり興味がないのです。世界観や哲学や価値観を分かち合える方が1人でもいれば私は幸せです。アールフレグランスならではの香りを追求して、益々尖っていきます。

村井千尋氏

 現在、じわじわと日本の香水好きに認知され、独特の世界観とユニークな香料の組み合わせ、それでいながら癖が強すぎるわけでもないという質の高さで人気を博してるR fragranceは、調香師 村井千尋によって2017年1月に会社が創設され、同年3月に発表された日本の香水ブランドです。

 大阪市に生まれた村井氏は、幼少期に香り玉(匂い玉とも言われ、香りのついた玉のことで瓶の中に入っている)やコロンに興味を持ち、中学生3年生のクリスマスに初めて香水デビューをします。当時の雑誌のフレグランス特集を見たことがきっかけだったようです。
 そして、神戸女学院大学文学部総合文化学科に進学し、卒業後は一般企業に勤めるものの、香水を集めているうちに調香師という職業を知り、調香師を目指すために上京します。

学生時代から思想や哲学、心理学等を学び、見えないものを読み解き、形作ることに興味を持ち、人間の内なる感情を表現することに没頭してきた。それが現在の香りを創ることにも繋がっている。

村井千尋氏(公式サイトより)

 専門教育を受けた後は、日本調香師技術師検定協会の資格を取得し、香りを制作する企業で調香師として勤務した後、2014年に独立し、香料デザインラボを立ち上げます。

 2013年には、某航空会社のラウンジのアロマと機内のおしぼりの香りを制作し、他にも某高級ホテルなど錚々たる企業のオリジナルの香りを創っています。また、フレグランスセミナーの講師をしたり、カウセリングを行ったりと、種々に活躍をしていたようです。

 満を持して、2017年、自身の創る香水のブランドR fragranceを発表します。

自分で香水ブランドを立ち上げてはいますが、うちの香りだけを推したい訳ではないのです。ブランド関係なく良い香りは良いと思うし、人にもおすすめするし、元々私の出発点は無類の香水好きです。

村井千尋氏

R fragrance

私たちは、その時に必要な香りでその方の心にそっと寄り添う、そんな香りやブランドでありたいと考えています。
“すれ違った時に良い香りがする”
“ふとした時に奥ゆかしく香る“
“香りで忘れられない人になる“
これは、アールフレグランスが考えるジャパニーズエレガンスの形です。

村井千尋氏(日本フレグランス協会2020年6月より)

ブランド概要

 R fragranceは、「日本の豊かさを表現し、心を満たす香りを提案するジャパンメイドのフレグランスブランド」として誕生しました。ブランド名の最初の”R”は、RIN(凛:清らかで勇ましく、美しいさま)」「RICH(贅沢で豊かな香りであること)」「RARE(希少性の高い香りであること)」の頭文字を取って名付けられています。「凛」は、「凛々しい(りりしい)」にも使われ、「力強さや意志の強さが感じられて、頼りがいがあること」も意味します。自身の信念を曲げずに、香水を作るという意味も込められているのかもしれません。

 ブランドローンチ当初のブランドコンセプトは、
異国情緒あふれ、独自の文化とセンスを持つ神戸
揺るがない日本の伝統的魅力を持つ京都
世界に誇る最先端が日夜生まれるスピードのある未来都市東京
これらの3つの異なる性質を持つ都市に代表される文化や哲学、日本ならではの感覚や情動等からインスピレーションを受けて生み出された、ということです。

こだわり

香り

 香料に関してはできるだけ日本のものを選ぶようにしており、持続可能かつ透明性の高い天然香料を使用しています。また、村井氏は、本物にこだわり、ビジネスライクにはならないようにしており、自身の中の基準を超えた商品しか出さないことを信条としています。このためブランド最初の香りは3種となったようです。

自社内のラボでは、毎年多くの香りが創られますが、製品として発売されるのはそのうちのほんの一握りです。

村井千尋氏

パッケージ

 R fragranceのパッケージおよびラベルは、商品ごとに異なるデザインとなっています。各香りをより表すパッケージとなっているようです。

製造

 Made in Japanにこだわっており、製造・充填・紙類もすべて日本で行われています。製造を担当しているのは、1998年創業でJ-Scentを自社ブランドとして出している有限会社ルズになります。あくまで充填作業等の製造販売元であり、調香や販売、企画はR fragranceが行っています。

生産数を上げることは物理的には可能ですが、そうすると品質が下がる恐れがあります。私はスケールや効率よりも品質を追求したいのです。

村井千尋氏

書籍

 村井氏は、2018年5月、実業之日本社より『一流ビジネスマンはなぜ、くさくないのか? 香り×脳科学で仕事はうまくいく!』という本を出版しています。

この記事を書いた人

香りの学び場「ルシェルシェパルファム」の運営者。
元香水販売員で、現在はとあるIT企業の管理職。
香水への愛が抑えきれず、自身の学んだことをはきだすサイトを作ってしまう。エルメス・フレデリックマルを主に愛用。

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