Carnation
カーネーション

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基本情報

 カーネーション(carnation)は、フランス語でœillet(ウィエ)と言います。学名Dianthus caryophyllusというナデシコ科に属する花になります。Dianthusは、ギリシャ語で「」を意味するdiosと「」を意味するanthosに由来します。また、英名は、肉の色に似ていることからラテン語のcarn)に由来するという説とか古代に開かれたスポーツのイベントで勝者に送られる(伊:Corona)に由来するという説などがあります。

 面白いことに、日本では母の日に送り、中国では社会的な成功、とポジティブな意味を持つカーネーションですが、フランスではお墓に備えられ、好きな人に送る花とは考えられていません。

香料として…

 香りはものにより多少の違いはありますが、クローブ様のスパイシーな香り、濃いグリーンな香りがします。クローブと似た香りがするのは、クローブの香りのほとんどがオイゲノールという分子であり、それがカーネーションにも含まれているからです。

 香料には、赤よりもホワイトカーネーションが好まれ、さらにわずかにロゼのものが好まれます。3時間ほど太陽にあてた後に採取すると香りの含有率が最高になります。しかし、主にオイゲノールを中心に各調香師が再構築することが多いようです。

 世界最初のカーネーションの香りは、フランソワ・コティのロリガン(L’Origan、1905)と考えられています。ゲランのルールブルー(1912、ジャック・ゲラン)、ニナリッチのレールドゥタン(1948、フランシス・ファブロン)、エスティローダーのユースデュー(1953、ジョゼフィン・カタパノ)など過去の名香にはカーネーションベースの香りが多く、最近では、ヴィトリオールドゥイエ(セルジュルタンス、2011、クリストファー・シェルドレイク)、L’Heure Convoiteé II(カルティエ、2011、マチルド・ローラン)、ウイエプールプル(旧ルイ、ゲラン、2021、デルフィーヌ・ジェルク)もカーネーションの香りを含んでいます。

カーネーションの香りは、オイゲノール、もしくは似たようなベースを使用して構築されます。そして、創りたい香りに応じた香料を付け足していきます。そして、よりグリーンな香り、よりスパイシーな香り、より温かみのある香り…と創っていきます。最終的に完成する前に、たいていは、香水の構造をまとめるためにバニラを付け足したり、パウダリーな香りにするためにアイリスを付け加えたりします

ジェラルド・ギスラン

▼カーネーションの香水をもっと見たい方はこちら▼

Fragrantica
Histoires de Parfums
Sylvaine Delacourte
『香水の歴史』
・『南フランス 香りの花めぐり』

この記事を書いた人

香りの学び場「ルシェルシェパルファム」の運営者。
元香水販売員で、現在はとあるIT企業の管理職。
香水への愛が抑えきれず、自身の学んだことをはきだすサイトを作ってしまう。エルメス・フレデリックマルを主に愛用。

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