チョコレートの原料は、カカオ豆(カカオビーンズ)というカカオの木の果実の中にある種子になります。このカカオの実は、外側が厚さ1cm以上もある硬い殻で覆われており、「カカオポッド」と呼びます。この中に「パルプ」と呼ばれる甘い果肉とそれに包まれた30~40粒の種子(カカオ豆)が入っています。
カカオポッドからは、パルプごとカカオ豆を取り出し、そのまま発酵させます。この発酵過程で、チョコレートの香りの元が生まれます。さらに、ローストし、焙煎していく中で、その香りはよりチョコレートらしくなっていきます。元のカカオからココアになるころには香気成分はどんどん増え、100前後→600になると言われています。
しかし、チョコレートにチョコレートらしさを与えているのは25くらいの香りだと言われています。
カカオから抽出されるアブソリュートは、チョコレートの苦味や甘味を感じる香りがします。そして、少し土っぽい香りがするのが特徴で、温かみがあり、少しアニマリックです。バニラ(もしくはバニリン)と相性がよく、一緒に使われることが多いです。
また、チョコレートの香りを再現する際は、パチョリがチョコのニュアンスを持つため、使用されることが多く、史上初のグルマンと呼ばれるティエリー・ミュグレーのエンジェルでもパチョリが使われていました。
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