懐かしのあの香水。実は調香師は…(格安香水編)

懐かしの香水 マニア向け記事

 誰もが(?)学生のときに通る、あの格安香水。果たして誰が調香しているのか。なつかしいあの香りは、実は超有名調香師が作っていた!

サムライ(アランドロン、1995)

 二枚目俳優の代名詞とも言えるアラン・ドロンが、1967年主演をつとめた映画の名を「サムライ(Le Samourai)」と言います。面白いことに、彼の寝室には当時、侍の槍と刀と脇差が飾ってあったそう。

 日本の公式販売店の情報によれば、アラン・ドロンの尊敬する三船敏郎をイメージして作られた香水だそうだが、真偽のほどやいかに。前述の映画や日本をイメージしているのは間違いないかもしれないが。

 1997年に日本に入荷されるや否や、大人気となったサムライ(Samourai)の調香を担当したのは、今やエルメスの専属調香師となったクリスティーヌ・ナジルでした。

ちなみに

1979年に香水が発売されて以来、マーク・バクストンやモーリス・ルーセルなどの超有名調香師も調香を担当しています。

スカルプチャーオム(ニコス、1995)

 ニコス(Nikos)のスカルプチャーオム(Sculpture Homme)と言えば、キムタク(木村拓哉)が愛用していたということで、90年代に爆発的に売れたメンズ香水の定番。サムライと同様にお世話になった人も多いのではないでしょうか?

 この人気香水を作ったのは、クリスティーヌ・ナジルの師匠であるミシェル・アルメラックでありました。

ちなみに

ニコスは、創設者であるニコス・アポストロポスの名を冠しており、1985年にギリシャで創立されたファッションブランドです。

グリーンティー(エリザベスアーデン、1999)

 ティー系香水の定番、格安香水の定番と言えば、エリザベスアーデン(Elizabeth Arden)のグリーンティー(Green Tea)ですね。エリザベスアーデンといえば、ヘレナルビンスタインの強力なライバルであり、1930年代から40年代の現代美容業界の基礎を作ったと言われるブランドです。

 そんなエリザベスアーデンで最も売れている香水グリーンティーを作ったのは、現在クリスチャン・ディオールの専属調香師になったフランシス・クルジャンでした。

ちなみに

エリザベズアーデンは、1936年以来、多くの香水を発表しており、それらは、エドモン・ルドニツカカルロス・ベナイムソフィア・グロスマン、ロドリゴ・フローレス・ルー、ヤン・ヴァスニエなど超有名調香師が名を連ねています。

ゴースト(ゴースト、2000)

 ゴースト(Ghost)は、元々、1985年にイギリスで創立されたファッションブランドでありました。ブランド最初の香水として発売されたゴーストは、ミシェル・アルメラックによって調香されています。日本では大人気というわけではありませんが、格安香水を置いているお店には必ずあるブランドの1つです。ピエール・ブルドンが調香している香りもあります。

この記事を書いた人

香りの学び場「ルシェルシェパルファム」の運営者。
元香水販売員で、現在はとあるIT企業の管理職。
香水への愛が抑えきれず、自身の学んだことをはきだすサイトを作ってしまう。エルメス・フレデリックマルを主に愛用。

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