Benzoin
ベンゾイン

 ベンゾインは、シャム産のStyrax tonkinensis(スチラックス・トンキネンシス)とスマトラ産のStyrax Benzoin(スチラックス・ベンゾイン)の二種から得られるものがよく知られ、その幹から抽出される樹脂のことを言います。
 安息香とも呼ばれ、樹脂はどろどろした粘り気のある液体で、昔は「ベンゾインの涙」と呼ばれていました。幹から滲み出る液体が涙のしずくの形をしていたため、昔の人は木が泣いていると信じたのです。安息香酸(benzoic acid)は、この樹脂の主成分であるためにその名がつきました。

 木を植えてから樹脂を取ることができるようになるまでには7年かかり、ラオスでは、収入源の1つとして40,000人の農民が携わっています。ヨーロッパでは医薬品の成分として抗菌作用があるとされており、呼吸器系の感染症を治療する医療面で使用されています。 また、ロシアの教会で使われるインセンス(お香)の主な構成成分の1つになります。

なので…

「お香の香りが好き!」という方は、フランキンセンスサンダルウッドだけでなく、ベンゾインを試してみるのもオススメです♪

 さて、アルメニア(旧ソ連)では、昔からベンゾインを屋内で焚くことで、家屋に良い香りを与えながら、同時に消毒・浄化も行っていました。19世紀末にオーギュスト・ポンソーがそのことを知ると、フランスに戻り、溶解したベンゾインに香料を加え、吸い取り紙に染み込ませることで、炎を出さずに香りを出しながら燃える紙を作りました。これがアルメニアンペーパー(Papier d’Armenie)の起源になります。Papier d’Armenieは商標登録されているため、日本では、「紙のお香」とか「ペーパーインセンス」と呼ばれています。
 これがインスピレーションの元になっているゲランのボワダルメニ(Bois d’Armenie、2006、アニック・メナード)は、アルメニアンペーパーを愛するアニック・メナードと時のディレクター シルヴェーヌ・ドラクルトによって作られています。

ちなみに…

Papier d’Armenieは、1885年にオーギュスト・ポンソーとそのパートナー(Henri Rivier)がパリでブランド(公式サイト)として生み出しています。アルメニア人であるフランシス・クルジャンは、Henri Rivierのひ孫と出会い、同ブランドでキャンドルを3つ制作しています。

 スイートだが甘ったるくなく、リッチだがヘビーではない、その香りにはバニリンが数%含まれています

①上記の飛び先にいくとすでに対象の香料が選択されているので、他に合わせたい香料があれば、下の方に出てくる香料の中から組み合わせたい香料をタップする。タップもしくはカーソルを合わせると左に「+」マークが出てくるので、それを押すことでそれらの香料を組わせた香水を探すことができる。
②目的の香料を選び終えたら「SEE RECOMMENDATIONS」を押すと、結果が表示される。

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この記事を書いた人

香りの学び場「ルシェルシェパルファム」の運営者。
元香水販売員で、現在はとあるIT企業の管理職。
香水への愛が抑えきれず、自身の学んだことをはきだすサイトを作ってしまう。エルメス・フレデリックマルを主に愛用。

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