Q. セールストークがワンパターンになってしまいます。

Q&A

以下に示しますのは、現時点での私の理解および考え方となります。接客において、画一的な答えというのは無く、あなたが思うベストな接客手法を考えていくことがすべてにおいて重要だと考えます。参考にしながら、あなたの接客を完成させてください。

A. 考えられるのは、他のパターンで話すだけの知識がない、もしくはお客様の話をしっかりと聞いていない、の2点です。

 知識については、香水だけでなく、映画・音楽・ファッション・文学・哲学など幅広く興味を持ち、教養をつけていくことが肝要です。なぜなら、そもそも香水は、調香師が何かからインスピレーションを受けることが多く、それは得てして教養と呼ばれる類のものだからです。自分の興味があるものからでもいいですし、取り扱っているブランドや香水のインスピレーションのもとになったものからでもいいです。とにかく今まで自分がふれてこなかったものに少しでも触れるとお客様の会話から話を広げることができ、ワンパターンにならずに済むと思います。

 また、お客様の話を聞いていないという点は、お客様がどういう香水を欲しいと言っているかだけではなく、お客様の真の欲求を聞いていないという意味です。つまり、「私は甘い香りが好きです。」→「では、こちらの〇〇の香りです。」ではなく、「その甘い香りというのは、お花の甘さなのか、フルーツの甘さなのか、それともお菓子のような甘さなのか、どういった甘さでしょうか?」と聞いて初めて、お客様は自分が好きな甘さは何なのかを考え始め、自分が真に欲しているものを理解するのです。

 質問の仕方やクロージングなどトークの進め方で悩んだ場合は、周りの販売員の接客を聞いたり、接客を受けにどこかの売り場に行くのをオススメします。

この記事を書いた人

香りの学び場「ルシェルシェパルファム」の運営者。
元香水販売員で、現在はとあるIT企業の管理職。
香水への愛が抑えきれず、自身の学んだことをはきだすサイトを作ってしまう。エルメス・フレデリックマルを主に愛用。

Rootをフォローする
Q&A
ルシェルシェアする
Rootをフォローする