『フランス香水伝説物語』

フランス香水伝説物語 香水の書籍・映画

書籍情報

書籍名:『フランス香水伝説物語ー文化、歴史からファッションまでー』
(原題:Parfums de Légende)
著者:アンヌ・ダヴィス、ベルトラン・メヤ=スタブレ
出版年:2016年(日本語訳は2018年)
出版社:原書房

この本にあげた15の香りは、香水の歴史に名を残し、一時代を画し、愛用する女性たちやその香りにつつまれる男たちを、今なお魅了しつづけている。著名人が身につけ、贈り物として、つねに選ばれる15の香水を紹介する。

本書まえがきより

書籍レビュー

 クラシックな香水の良さが分からない…。おばあちゃんの香りじゃん。昔の香水で有名なのって何があるの?シャリマーや昔のミスディオールがすごいって聞くけど何がそんなにすごい香水なの?
 そんな方に朗報です。計15の香水を歴史、文化、ファッションの観点から掘り下げ、その伝説とその裏側を明らかにしたのが本書です。少し専門的な内容が含まれますが、香水を見る観点が格段に変わる可能性を秘めた本。今ではかつてと全く同じ香りを嗅ぐことはできないが、本書を通して、その素晴らしさの一端を知ることはできると思います。

本書に含まれる香水は以下の通り。

香水名ブランド調香師
オーデコロンジャン=マリー・ファリナジャン=マリー・ファリナ
No゜5シャネルエルネスト・ボー
シャリマーゲランジャック・ゲラン
アルページュランバンアンドレ・フレイス&ポール・ヴァシェ
ジョイパトゥアンリ・アルメラス
プールアンオムキャロンエルネスト・ダルトロフ
ショッキングスキャパレリジャン・カール
ファムロシャスエドモン・ルドニツカ
マグリフカルヴァンジャン・カール
ミスディオールディオールジャン・カール&ポール・ヴァシェ
レールドゥタンニナリッチフランシス・ファブロン
ランテルディジバンシィフランシス・ファブロン
カレーシュエルメスギ・ロベール
オピウムイヴサンローランジャン=ルイ・シュザック
ルマルジャンポールゴルチエフランシス・クルジャン

製造にまつわる謎が、香水の魅力のひとつであるのはたしかだ。香水にふくまれる成分をいちいちあげてみてもその魅力に迫ることはできないかもしれない。ひとつの香水は、一遍の詩のように成り立っており、多くのインスピレーションが言葉にのせられないまま潜んでいる。(中略)

というのも香料は、なによりも心を虜にするからである。人を夢中にさせる秘密の力、花々の魔力、その香りのエキス、不思議な力をもつ分子、究極の基本粒子であり、幸福のやさしい約束なのだ。

本書まえがき

購入情報

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この記事を書いた人

香りの学び場「ルシェルシェパルファム」の運営者。
元香水販売員で、現在はとあるIT企業の管理職。
香水への愛が抑えきれず、自身の学んだことをはきだすサイトを作ってしまう。エルメス・フレデリックマルを主に愛用。

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