基本情報
設立:2002年(1270年)
創設者:Beatrice Cointreau
公式サイト:日本代理店公式
創設史
1270年に創設され、21世代以上に渡って続くコニャックメゾン、それがFrapinであります。フラパン家は、グランドシャンパーニュ地方(コニャック地方における最高級認定地区)に240ヘクタールのブドウ畑を所有し、自家ぶどう畑から産出される高品質な葡萄のみを使用したコニャックを創っています。1967年からはブリティッシュエアウェイズのファーストクラスにて、Frapin XO VIPが唯一提供されるコニャックとなっており、1990年には世界75か国で販売、2008年にはフラパンのMultimillesimeがコニャックとして世界初のISC(International Spirits Challenge)が選ぶBest Spirit in the worldに選ばれます。現在は、Jean-Pierre CointreauがCEOとして指揮をとっています。
興味深いことに、フラパンはこの750年の間ずっと有名であり続けたわけではありませんでした。1900年前後、300年続くコニャックメゾン「レミーマルタン」の後継者André Renaud(アンドレ・ルノー)と、会社の権利を所有したフラパン家のマリーが結婚し、フラパンが原酒をレミーマルタンにのみ卸し、自社販売を止めてしまったのです。その後、マリーの娘の一人がオレンジリキュールで有名なコアントロー家に嫁ぐと、80年代にコアントロー社がフラパンを受け継ぎ、再びフラパンの名が世間に広まっていきます。
ちなみに、『ガルガンチェアとパンタグリュエル』で有名なフランソワ・ラブレーの母はキャサリン・フラパンで、ラブレーの名をつけたコニャックをいくつも販売しています。
さて、コアントローの前会長でフラパンのオーナーでもあった故マックス・コアントローの娘Béatrice Cointreau(ベアトリス・コアントロー)は、フラパンでマネージングディレクターをしている際に、イノベーションのために香水とキャンドルをローンチします。
香水を生み出すにあたり招聘したのが、フラパンのオーナーでもあり、過去にラルチザンやペンハリガンで働き、リキッドイマジネールやミラーハリス、ELLA Kといったブランドのローンチを手伝ってきたDavid Frossard(ダヴィッド・フロサール)でありました。Davidは、彼らがコニャックをベースにした興味深い香水を創っていることを知り、よくよく話を聞いてみるとベアトリスはコニャックが飲めないが、代わりに肌につけられないと画策していたのです。そして彼女はISIPCAまで出向き、フラパンの香水を生み出したというのです(それが1270という名の香水の原型)。
当時忙しかったDavidはベアトリスに城まで呼ばれ、そこで忙しさも忘れ、時が止まったような体験をします。そして、城やぶどう畑、セラーなどを見て回り、彼らのために香水を生み出すことを決心します。このため、フラパンの香りはフラパンを体現した香水が多いのです。例えば、1697は、先述のMultimillesimeの香りにインスパイアされたものです。
日本ではPHAETON Fragrance Longbarが公式から認定された販売店舗となっています。