Andre Fraysse
アンドレ・フレイス(1902 ー 1984)

調香史

 1902年、スイスの調香師一家に生まれたアンドレ・フレイスは、1925年、23歳の時にランバン(Lanvin)で調香師としてデビューをします。デビュー作はMy Sinという名の香水でした。父Claude Fraysseと姉のJacqueline Fraysseはウェイル、弟のHubert FraysseはSynaromeで調香師として活躍しています。

 後に、20世紀最高の調香師と名高いエドモン・ルドニツカをして、これまでの調香師の中で最も素晴らしい調香師と言わしめるフレイスは、最初はポール・ヴァシェ(Paul Vacher)のアシスタントでありました。彼らは一緒に調香することで、1927年、フローラルアルデヒドの傑作の1つアルページュ(Arpege)を生み出しました。そして、アンドレ・フレイスは、ランバンのインハウスパフューマーとしてスキャンダル(Scandal、1933)、リュムール(Rumeur、1934)といった名香を生み出していきます。

 息子のリチャード・フレイス(Richard Fraysse)と孫のウィリアム・フレイス(William Fraysse)は、キャロンの専属調香師としてそれぞれ働いています。

私が初めて作った香水の状態は、自分が考えていた以上のものでした。私はまだ若く、パリに住み、ランバンで働いていました。私の周りには常にエレガントなマネキンたちと愛らしくてチャーミングな女性たちがいました。私の調香師としての仕事は、それらすべてを嗅覚で感じること以外には無く、それによって力をつけることができたのです。

アンドレ・フレイス

調香作品

YearBrandNameWith
1925Lanvin(ランバン)My Sin
1927LanvinArpege(アルページュ)with Paul Vacher
1933LanvinEau de Lanvin
1933LanvinScandal(スキャンダル)
1934LanvinRumeur
1934LanvinEau de Cologne
1937LanvinPretexte
1979LanvinLanvin for Men
主要作品年代順
この記事を書いた人

香りの学び場「ルシェルシェパルファム」の運営者。
元香水販売員で、現在はとあるIT企業の管理職。
香水への愛が抑えきれず、自身の学んだことをはきだすサイトを作ってしまう。エルメス・フレデリックマルを主に愛用。

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