『Perfume Legends』(マイケル・エドワーズ)

書籍情報

書籍名:
『Perfume Legends French Feminine Fragrances』
(日本語訳は、『パヒュームレジェンドー世界名香物語』)
『Perfume LegendsⅡ French Feminine Fragrances』

著者:Michael Edwards(マイケル・エドワーズ)

出版年:1996年(日本語訳は2005年)、Ⅱは2019年

出版社:
Ⅰ…HMEditions(絶版)
Ⅰ(日本語訳)…フレグランスジャーナル社(絶版)
Ⅱ…emphase

言語:Ⅰは英語・日本語、Ⅱは英語

書籍レビュー

 マイケル・エドワーズという名は、調香師よりもさらに知られていないが、香水業界において、彼の名を知らない者はいません。彼の業績は、大きく2つあります。

Fragrances of the Worldの制作
 1983年からほぼ毎年、その年に出た新作を加えた香水の分類とデータベース(有料)の作成、フレグランスホイールと名付けられた14のオルファクティブファミリーの制作(商業用ではなく、分かりやすさとカテゴライズを重視した)を行っています。第33版まで出ており、これを超える包括的ガイドブックは未だ存在しません(英語・フランス語のみ)。

②『Perfume Legends』の制作
 フランスの香水界において歴史に名を刻む香水を選定し、それぞれの香りにおいて、調香師・ブランド・デザイナーなど携わった方たちにインタビュー香水が作られた背景、調香師が作品に込めた思いや苦労、ボトルデザインの裏話など、他のメディアには書かれていない真実を詳細にまとめあげています。この本に掲載されることは他でもない名誉であり、香水に関連する本でこれほど偉大な本は存在しないといっても過言ではありません。

 さて、初版は1996年で、日本語訳もされた本でしたが、著者の意向により、2019年に文章全体が見直され、内容も一部変更されました。解説されている香水の一覧と、変更点は以下の通り。

解説されている香水一覧(Ⅰのみは太字黄色蛍光)
1889ジッキー(ゲラン、エメ・ゲラン)1971シャネルNo゜19(アンリ・ロベール)
1905ロリガン(コティ、フランソワ・コティ)1972ディオラマ(ディオール、エドモン・ルドニツカ)
1912ルールブルー(ゲラン、ジャック・ゲラン)1976ファースト(ヴァンクリーフ&アーペル、ジャン=クロード・エレナ)
1919ミツコ(ゲラン、ジャック・ゲラン)1977オピウム(イヴサンローラン、ジャン・ルイ・シュザック)
1921シャネルNo゜5(エルネスト・ボー)1978アナイスアナイス(キャシャレル)
1922ニュイドノエル(キャロン、エルネスト・ダルトロフ)1981マストドゥカルティエ(ジャン・ジャック・ディーナー)
1925シャリマー(ゲラン、ジャック・ゲラン)1981オンブルローズ(ジャンカールブロソー、フランソワ・キャロン)
1927アルページュ(ランバン、ポール・ヴァシェ&アンドレ・フレイス)1983パリ(イヴサンローラン、ソフィア・グロスマン)
1930ジョイ(ジャンパトゥ、アンリ・アルメラス)1984ココ(シャネル、ジャック・ポルジュ)
1932タブー(ダナ、ジャン・カール)1984パロマピカソ(フランソワ・ボクリス)
1932ジュルヴィアン(ウォルト、モーリス・ブランシェ)1984イザティス(ジバンシィ、ドミニク・ロピオン)
1944ファム(ロシャス、エドモン・ルドニツカ)1985プワゾン(ディオール、エドゥアール・フレシェ)
1946マグリフ(カルヴァン、ジャン・カール)1987ビザンス(ロシャス、アルベルト・モリヤス)
1947ミスディオール(エドモン・ルドニツカ)1987ルウルウ(キャシャレル、ジャン・ギシャール)
1948レールドゥタン(ニナリッチ、フランソワ・ファブロン)1987ニナ(ニナリッチ、クリスチャン・ヴァッチアーノ)
1956ディオリッシモ(ディオール、エドモン・ルドニツカ)1988ブシェロン(フランソワ・ディレアモン)
1959カボシャール(グレ、ベルナール・シャン)1989サムサラ(ゲラン、ジャン・ポール・ゲラン)
1960マダムロシャス(ロシャス、ギ・ロベール)1990カボティーヌ(グレ、ジャン・クロードデルヴィル)
1961カレーシュ(エルメス、ギ・ロベール)1990トレゾァ(ランコム、ソフィア・グロスマン)
1966フィジー(ギラロッシュ、ジョゼフィン・カタパノ)1991デューン(ディオール、ジャン・ルイ・シュザック)
1969カランドル(パコラバンヌ、ミシェル・ハイ)1992ロードゥイッセイ(イッセイミヤケ、ジャック・キャヴァリエ)
1969シャマード(ゲラン、ジャン・ポール・ゲラン)1992エンジェル(ミュグレー、オリヴィエ・クレスプ)
解説されている香水一覧(Ⅱのみは太字赤蛍光)
1889ジッキー(ゲラン、エメ・ゲラン)1977オピウム(イヴサンローラン、ジャン・ルイ・シュザック)
1905ロリガン(コティ、フランソワ・コティ)1978アナイスアナイス(キャシャレル)
1912ルールブルー(ゲラン、ジャック・ゲラン)1979ナエマ(ゲラン、ジャン・ポール・ゲラン)
1919ミツコ(ゲラン、ジャック・ゲラン)1981マストドゥカルティエ(ジャン・ジャック・ディーナー)
1921シャネルNo゜5(エルネスト・ボー)1981オンブルローズ(ジャンカールブロソー、フランソワ・キャロン)
1922ニュイドノエル(キャロン、エルネスト・ダルトロフ)1983パリ(イヴサンローラン、ソフィア・グロスマン)
1925シャリマー(ゲラン、ジャック・ゲラン)1984ココ(シャネル、ジャック・ポルジュ)
1927アルページュ(ランバン、ポール・ヴァシェ&アンドレ・フレイス)1984パロマピカソ(フランソワ・ボクリス)
1930ジョイ(ジャンパトゥ、アンリ・アルメラス)1984イザティス(ジバンシィ、ドミニク・ロピオン)
1932タブー(ダナ、ジャン・カール)1985プワゾン(ディオール、エドゥアール・フレシェ)
1932ジュルヴィアン(ウォルト、モーリス・ブランシェ)1987ルウルウ(キャシャレル、ジャン・ギシャール)
1944ファム(ロシャス、エドモン・ルドニツカ)1988ブシェロン(フランソワ・ディレアモン)
1946マグリフ(カルヴァン、ジャン・カール)1989サムサラ(ゲラン、ジャン・ポール・ゲラン)
1947ミスディオール(エドモン・ルドニツカ)1990カボティーヌ(グレ、ジャン・クロードデルヴィル)
1948フラカ(ロベールピゲ、ジャーマン・セリエ)1990トレゾァ(ランコム、ソフィア・グロスマン)
1948レールドゥタン(ニナリッチ、フランソワ・ファブロン)1991デューン(ディオール、ジャン・ルイ・シュザック)
1956ディオリッシモ(ディオール、エドモン・ルドニツカ)1992ロードゥイッセイ(イッセイミヤケ、ジャック・キャヴァリエ)
1959カボシャール(グレ、ベルナール・シャン)1992エンジェル(ミュグレー、オリヴィエ・クレスプ)
1960マダムロシャス(ロシャス、ギ・ロベール)1992フェミニテドゥボワ(セルジュルタンス、ピエール・ブルドン&クリストファー・シェルドレイク)
1961カレーシュ(エルメス、ギ・ロベール)1994トーケイド(ロシャス、モーリス・ルーセル)
1966フィジー(ギラロッシュ、ジョゼフィン・カタパノ)1999ジャドール(ディオール、カリス・ベッカー)
1969カランドル(パコラバンヌ、ミシェル・ハイ)2000フラワーバイケンゾー(アルベルト・モリヤス)
1969シャマード(ゲラン、ジャン・ポール・ゲラン)2001ココマドモワゼル(シャネル、ジャック・ポルジュ)
1971シャネルNo゜19(アンリ・ロベール)2004タンブクトゥ(ラルチザン、ベルトラン・ドゥショフール)
1972ディオラマ(ディオール、エドモン・ルドニツカ)2010ポートレイトオブアレディ(フレデリックマル、ドミニク・ロピオン)
1976ファースト(ヴァンクリーフ&アーペル、ジャン=クロード・エレナ)  

 パフュームレジェンドは、どちらもフランスの女性用のフレグランスに限定して作られたものです。現在、マイケル・エドワーズは、アメリカのフレグランス版を作るために奔走しています。
ちなみに、序文は、20世紀最高の調香師と呼ばれるエドモン・ルドニツカが書いています。

購入情報

『Perfume LegendsⅡ』を公式サイトから購入する。

この記事を書いた人

香りの学び場「ルシェルシェパルファム」の運営者。
元香水販売員で、現在はとあるIT企業の管理職。
香水への愛が抑えきれず、自身の学んだことをはきだすサイトを作ってしまう。エルメス・フレデリックマルを主に愛用。

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