Fig
フィグ

香料た行な行は行

生のイチジクを食べるなら6月末から9月が旬であり、ドライフルーツにしたフィグは1年中楽しむことができます。しかし、フィグの香水は季節なんて関係ありません。

Emmanuelle Moeglin

 イチジクは、花を咲かせずに実をつけるように見えることから無花果と書き、英語でフィグ(fig)と呼ばれます。香りは、瑞々しいフレッシュさとグリーンさがあり、ミルキーでジャムのような熟したフルーツの甘い香りを含んでいます。
 聖書では、アダムとイヴが禁断の知恵の果実を食べた後、イチジクの葉を使用して、自らの身体を隠したとの記述があります。ここから、英語では「恥ずかしいことや決まりの悪いことを隠す」ことを「fig leaf」と言われることがあります。

 フィグの天然香料は毒性が強く使用できないため、別の天然香料と合成香料(特にグリーン感を出すステモンとプルーンを思わせるオクタラクトンγ)を組み合わせることで香りを再現します。フィグ香水の独特のクリーミーさ、ミルキーさはラクトンによるものです。
 葉はフィグリーフと言われ、グリーンでフレッシュ、甘みのある香りです。

 世界初のフィグの香水はプリミエフィグエ(ラルチザン、1994、オリビア・ジャコベッティ)になります。ちなみに、彼女は、2年後の1996年に、ディプティックのイチジクの香りフィロシコスも調香しています。

Figuier ヒーリー ★★★★

イチジクの香水(プルミエフィグエ、フィロシコスなど)を好きだと思ったことはないが、サプライズ効果はなかなかのもので、これらが水彩画のような庭園風の香りへの道を開いたことは認める。私の考えでは、初期のイチジクは香水として身につけられるように手をかけ過ぎて、結果的に生のイチジクらしさを失っていた。だがこれは違う。フィギュエは純然たるイチジクで、香水というより、むしろ室内用フレグランスによさそうだ。(中略)イチジクを再現したものとして、これ以上のものはない。超リアリスト香水の傑作だ。

『世界香水ガイドⅡ』より ルカ・トゥリン
この記事を書いた人

香りの学び場「ルシェルシェパルファム」の運営者。
元香水販売員で、現在はとあるIT企業の管理職。
香水への愛が抑えきれず、自身の学んだことをはきだすサイトを作ってしまう。エルメス・フレデリックマルを主に愛用。

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