最高の香りとめぐり会いたい。そういう旅を始めてから、かなりの時間が経った。
そしてこれまで、最高レベルの香りだ!というフレグランスに何回も出会ってきたにもかかわらず、この旅を終えるどころか、熱は高まるばかりだ。
結局、良き香りを求める欲求は、何かを手に入れることで満たされる達成型欲求ではなく、もっと良い香りはないだろうかと追い求める追求型欲求なのかもしれない。つまり、それはゴールのないエンドレスな旅路。
ところで、この旅の始まりを思い返してみるときっかけは、モテたい、格好よく演出したい、清潔でいたいというありきたりな動機であり、その主体はあくまで他者や周囲からの評価だった。
でも、少しずつ香りの世界を知っていくと、そのバリエーションの多さと深さに好奇心がうずき、そして本当に自分の好きな香りも見えてくる。
そうなると、もはや他者からどう映るかで香りを選ぶのではなく、自分自身が身に付けたい香りを探すようになってくる。
さらに自分の鼻も成長する。嗜好の幅が広がる。そのフレグランスの世界観や、調香師、原料など、興味の幅も広がり、そして深くなってくる。
今では、流行っているから、人気があるから、モテ香水だから、、、そういう理由でフレグランスを選ぶことはなくなった。
香りの好き嫌い、使用シーンが思い浮かぶ、使用シーンは思い浮かばないけれど香り自体の完成度が高い、原料が素晴らしい、パッケージが美しい、コンセプトが魅力的など、、、あくまで自分基準のみで選ぶようになった。
例えば、2021年10月、ルイ・ヴィトンで初めてゼクストレコレクションのステラ―タイムズをスプレー瞬間、嗅覚を通して、全身の血液が歓喜の雄叫びをあげた。あの時の感動は忘れられない。
なぜそこまで感動したかというと、香りの素晴らしさもさることながら、今まで出会ったことのない香りであり、想像を遥かに凌駕していたから。その時、私にはステラ―タイムズは異次元の香りに映った。
そう、鼻から得られる感動は一瞬の出来事であり、そのエネルギーは凄まじい。こういう感動を体験してしまうと、また次の感動を探してたくなる。もっと素晴らしい香りと出会ってみたいと。
そして、フレグランスアッセンブルというブログは、私個人の香りをめぐる旅行記にあたる。これからもこういう感動を追い求めつつ、この旅行記も充実させたいと考えている。
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