『失われた時を求めて』(マルセル・プルースト)

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書籍情報

書籍名:『失われた時を求めて』
(原題:In Search of Lost Time)
著者:マルセル・プルースト(Marcel Proust)

いつか人々が死んで、かたちあるものは壊れ、古い過去が何ひとつ残らなくなると、においと味だけは、こんなにももろく、かたちなんてないのに、いや、ないからこそ、変わることなくしぶとく魂のように残る。ほかのすべて廃墟となっても、忘れられることなく、待ちわび、期待し、ほとんど触れることのできないそのちいさな滴の上に、記憶という巨大な建築を、たわませることなく支えているのだ。

『失われた時を求めて』より

書籍レビュー

叔母のくれたマドレーヌの味を思い出したとたん(中略)記憶はずるずるとあふれ出てきた。(中略)今や家の庭のすべての花々ばかりか、スワン氏の庭園の花々も、ヴィヴォンヌ川の睡蓮も、善良な村人たちの住まいも、教会も、コンブレーの全体も周辺も、すべて、生き生きとかたちをなし、あざやかに色づき、ゆるぎなく立ち上がった。この町も庭も、ぼくの口にした紅茶とマドレーヌから飛び出してきたのである。

『失われた時を求めて』より

 マルセル・プルーストによって1913年から1922年に死去するまでにフランス語の原文3000ページ以上、日本語の400字詰め原稿にして1万枚を超えるページを書いた小説、それが最も長い小説としてギネス世界記録に認定されている『失われた時を求めて』になります。

 岩波文庫でさえ9年かけて全14巻を出版しているこの作品は、多くの人が挫折する小説としても有名です。同時に、香水の世界では、「香りが過去の記憶を呼び覚ます」という言葉がよく語られるため有名になっている本です。なぜなら、特定のにおいが、それに結びつく記憶や感情を呼び起こす現象を「プルースト効果」と名付けられているからです。

 しかし、実際には香りに関する内容はあくまで本書の一部であり、プルーストの人生哲学が小説全体を通して描かれていると思われます。

 例えば、恋に関する一節。

もっとも、恋愛というものは、人を疑いやすくもすれば、信じやすくもする。愛するからこそいち早く疑い、愛するからこそすぐに信じる。貞淑な女ばかりがいるわけではないと知るには、恋をしなければならない。同じように、貞淑な女が存在するとたしかめるためには、やはり恋をしなければならない。

『失われた時を求めて』より

 例えば、欲望に関する一節。

ひとりの人間の存在や性格に興味を持つのは、欲望があるからだ。欲望だけが、ぼくたちを自分の本性に忠実にさせる。

『失われた時を求めて』より

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この記事を書いた人

香りの学び場「ルシェルシェパルファム」の運営者。
元香水販売員で、現在はとあるIT企業の管理職。
香水への愛が抑えきれず、自身の学んだことをはきだすサイトを作ってしまう。エルメス・フレデリックマルを主に愛用。

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