Coqui Coqui(コキ コキ)|愛する土地の香りを暮らしごと届ける

コキ コキ バリャドリッドの香水店を参考にしたイラスト

私たちはずっと、自分たちが愛する場所に着想を得た香水店を持ちたいと思っていました。

フランチェスカ・ボナート

メキシコのユカタン半島に広がるコキ コキの香水店は、土地の植物や暮らしと結びついている。バリャドリッドの歴史ある建物、コバの湖畔、メリダの街の一角。異なる場所で香水を試すことが、その香りの背景に触れる時間にもなる。

店舗のはじまり

植物や旅に親しんできたアルゼンチン出身のニコラス・マレヴィルは、2003年にコキ コキ ペルフメリアを創設した。暮らしの原点となったのは、トゥルムに見つけた土地だった。フランチェスカ・ボナートと住まいをつくり、その場所での生活がブランドへと育っていく。

2005年にはバリャドリッドへ。ニコラスが庭をつくる一方、二人は香水店の建物を修復し、香りの創作を進めた。ボナートにとっては、子どもを育てた町でもある。

バリャドリッドが大好きです。

フランチェスカ・ボナート

ここに生まれたラ・ペルフメリアは、香水の仕事を支える主要な店となった。現在、メキシコではコバ、メリダ、イサマル、グアダラハラにも店舗がある。海辺で始まった構想は、内陸の町々へと広がっている。

店づくりの考え方

香水を中心に、暮らしを広げる

コキ コキの中心にあるのは香水だ。宿泊施設は、その香水店の構想を補う存在として加わった。店で使うものも、二人の暮らしの延長から生まれた。

私たちは、飾らない本物らしさと自然なあり方を愛しています。

フランチェスカ・ボナート

ユカタンの花や果実、ハーブ、木々は、香水の具体的な手がかりになる。香りはコロンだけでなく、石鹸やオイル、キャンドルへも展開され、身体や部屋で使う品として持ち帰れる。旅先の印象を日々の暮らしへつなぐための、さまざまな形が用意されている。

香りと味わいを結ぶ

土地への関心は、嗅覚から味覚にも広がった。蜂蜜にカルダモンやバニラを合わせ、チョコレートには花やハーブの香りを取り入れる。こうした食品を収める器にも、陶芸家との協働がある。香水の原料に似た名前を、別の感覚から知るための入口だ。

香水店では、香りを試すとともに、その起源や着想についても知ることができる。植物への関心から選んでも、土地で過ごした記憶に重ねてもよい。薬局を思わせるショールームは、作品の背景を尋ねながら香りに向き合う場所になっている。

訪れたい店舗

バリャドリッドのラ・ペルフメリア

カルサダ・デ・ロス・フライレス沿いのラ・ペルフメリアでは、色柄のあるタイルの床、高い天井、木の梁が室内の骨格をつくる。古びた大きな鏡と濃い色の木製家具が置かれ、瓶の並ぶ売場にも古い住まいの落ち着きが残っている。

コキ コキ バリャドリッドの香水店を参考にしたイラスト
コキ コキ バリャドリッドの香水店を参考にしたイラスト

庭と建物を合わせて整えてきたこの場所は、ラボと主要店を兼ねる拠点として発展した。バリャドリッドには、かつての夫妻の住居を生かしたメソン・デ・マレヴィルもあり、こちらはラ・ペルフメリアとは別の施設である。

コバのパポルチャック

コバでは、湖とジャングルに囲まれたパポルチャックに香水店がある。近隣のマヤ遺跡から着想した二つの石灰岩の塔を、木の橋が結ぶ構成だ。地図や植物画、手仕事の家具を配した空間は、探検家の住まいを思わせる。

ここでは香水のコレクションに加え、服や暮らし、旅のための品も扱う。宿泊施設とレストランを備えているため、香水を買う立ち寄りと、土地で時間を過ごす滞在の両方を選べる。

メリダのレピスリー

サンタ・ルシア広場に近いレピスリーは、1903年のタウンハウスを生かした店。ベル・エポックを思わせる建物の中で、香水とともに手工芸品や食の楽しみを紹介してきた。歴史ある街並みを歩く途中に、土地の香りと味わいへ寄り道できる拠点である。

参考文献