フランソワ・ドゥマシー(François Demachy)──グラースの花を、ディオールの香りへ

フランソワ・ドゥマシーのスケッチと代表作品を掲載した調香師名鑑のサムネイル 調香師名鑑

「香水は、液体の入った美しい瓶です。でも棚に置かれたままなら、完全に死んでいます。身につけて初めて、生きるのです。」

フランソワ・ドゥマシー、ムーディー・ダヴィット・レポート(The Moodie Davitt Report)でのインタビューより

1949年、フランス・カンヌ生まれ。

ソヴァージュ(Sauvage)を生み、ミス ディオール(Miss Dior)に新しい表情を与えた、ディオール(Dior)の元専属調香師です。2006年から2021年まで、その香りの創造を担いました。

ただしドゥマシーが自らの仕事を語るとき、話題はヒット作だけには向かいません。幼い頃に駆け抜けたジャスミン畑、原料を育てる農家、師から教わった香りの丸み。世界中へ届ける香水の出発点には、いつもグラースの土地と、そこで身につけた職人の感覚があります。

調香史

父の薬局と、グラースの香り

カンヌに生まれたドゥマシーが育ったのは、南フランスの香水の町、グラースです。父親はこの町で薬局を営んでいました。自分のオーデコロン、オー ドゥ グラース アンペリアル(Eau de Grasse Impériale)を発売しようと考え、幼い息子に試作品を嗅がせていたといいます。

薬局には、のちにドゥマシーが敬愛する調香師エドモン・ルドニツカ(Edmond Roudnitska)も通っていたと、人物紹介では伝えられています。ただ、ドゥマシーがルドニツカの弟子として育ったわけではありません。香水に携わる人々と暮らしが、自然に重なり合う町だったのです。

母親の香水も、記憶にはっきりと残っています。昼はミス ディオール、夜はシャネル(Chanel)のシャネル N°5(Chanel N°5)。後年、その両社の香水を手がけることになるのですから、不思議な巡り合わせです。

もちろん、鼻を育てたのは薬局や香水瓶だけではありませんでした。グラースでは、生活そのものが香りを学ぶ時間になっていたといいます。

「空気はさまざまな香りで満ちています。気づかないうちに、数えきれないほどの香りを覚える。鼻が自分で練習しているのです。いわば、音階を弾くようなものです。」

グラツィア(Grazia)のインタビューより

5月にはメイローズ、夏の終わりにはジャスミン・グランディフローラムが咲きます。若い頃、ナイトクラブからモペットで帰る明け方に、ジャスミン畑を走り抜けたこともありました。花の香りは、思わず目がくらむほど鮮烈だったと回想しています。

この記憶は、後年になって探し出した特別な風景ではありません。調香師になる以前から、彼の体に染み込んでいたグラースの日常でした。

医療の道から、香料工場へ

香水の町に育っても、最初から調香師を目指していたわけではありません。薬剤師の父親が息子に望んだのは、医療に関わる仕事でした。ドゥマシーも歯科や理学療法を学びますが、一方では学費を稼ぐため、香料工場で働いていました。

学校と仕事を両立させることは難しく、21歳頃に進路を変えます。ちょうどシャラボ(Charabot)が研修生を募集していたことが、転機になりました。

「学校と仕事を同時にこなすのは不可能だとわかりました。ちょうどシャラボが研修生を募集していたので、『やってみてもいいのでは?』と思ったのです。」

ザ・パフューム・ソサエティ(The Perfume Society)のインタビューより

本人の説明は、天職との劇的な出会いというよりも、ずっと実際的です。まず仕事を始め、その仕事を続けるうちに、香りへの関心が深まっていったのでしょう。

1970年代初めから約5年間、シャラボで天然原料と調香の基礎を学びます。花や根から香りを取り出す工程を、工場の現場で知ったことも重要でした。原料が完成した状態だけでなく、どのような仕事を経て調香台に届くのかを、自分の目で見ていたのです。

専門サイトのパルフモ(Parfumo)には、初期の仕事として、家畜の食欲を促すための香りに携わったという逸話も紹介されています。きらびやかな香水瓶とは離れた用途ですが、香りが人や動物に働きかけるという、香料の実用的な側面を感じさせる話です。

花と丸みを教えた師たち

ドゥマシーが師として挙げるのは、ジャン・カヴァリエ(Jean Cavallier)とアンリ・ロベール(Henri Robert)です。前者はジャック・キャヴァリエ・ベルトリュード(Jacques Cavallier Belletrud)の父、後者はシャネルの調香師でした。

ジャン・カヴァリエから学んだのは、処方の中で一つの原料だけを突出させず、全体の釣り合いを整えること。アンリ・ロベールからは、原料が持つ性格や、それぞれの生かし方を学びました。

こうした修業の記憶を、米国フレグランス財団(The Fragrance Foundation)のインタビューでは、花の使い方と結びつけて語っています。

「彼らはグラースの原料、とりわけ花の使い方を教えてくれました。花なしに香水はない。それが私の学んだことで、今も私自身の大切な一部になっています。」

フランソワ・ドゥマシー、米国フレグランス財団のインタビューより

これは、すべての香水に花の天然香料が必須だという一般論ではありません。花を中心に原料を学んできた、ドゥマシー自身の調香観です。男性香水であっても、花の役割は表面に見える華やかさだけではないと考える、彼らしい言葉でしょう。

本人が好むのは、香りに丸みを与えることです。強い個性を持つ素材も、ほかの素材と一緒になったときに、自然につながっている。その滑らかなつながりを探す姿勢には、師たちの教えが残っています。

ただし、天然原料だけを使うという意味ではありません。映画『ノーズ』を紹介したル・モンド(Le Monde)の記事では、合成香料も創造に重要であり、それがなければスープのようなものしかできない、と語っています。天然と合成を対立させるのではなく、それぞれを使って香水を組み立てる立場なのです。

シャネルで過ごした約30年

1977年頃、ドゥマシーはシャネルでの仕事を始めます。入社年には資料による揺れがありますが、2006年まで約30年にわたり在籍し、研究開発の責任者を務めたことが知られています。

この時期にはジャック・ポルジュ(Jacques Polge)と協働し、アンテウス(Antaeus、1981年)、プール ムッシュウ コンサントレ(Pour Monsieur Concentrée、1980年代後半)、エゴイスト(Égoïste、1990年)などの制作に関わります。シャネル時代の作品はポルジュの名を中心に紹介されることが多く、ドゥマシーは長く舞台裏に近い場所で仕事を続けていました。

その活動はシャネルの香水に限りません。ティファニー(Tiffany)、エマニュエル ウンガロ(Emanuel Ungaro)、ブルジョワ(Bourjois)などの香水にも携わります。ティファニー フォーメン(Tiffany for Men、1989年)や、ウンガロ プール オム I(Ungaro pour L’Homme I、1991年)から始まる男性香水のシリーズは、その時代を示す作品です。

天然原料を知るだけでなく、大きなブランドの香りを継続して支える。その両方を経験したことが、次の転機につながっていきます。

2006年、ディオールへ

2006年、ドゥマシーはパルファン・クリスチャン・ディオール(Parfums Christian Dior)に移り、香りの創造を担う専属調香師となります。エルヴィエムエイチ(LVMH)傘下のアクア ディ パルマ(Acqua di Parma)、フェンディ(Fendi)、ジバンシイ(Givenchy)などでも仕事をしました。

ディオールには、すでに長い香水の歴史があります。新作を作るだけでなく、既存の香りを見直し、濃度違いや新たな解釈を生み出すことも大切な役割でした。ミス ディオールやディオール オム(Dior Homme)に複数の世代があるのは、そのためです。

就任には、ブランドが香水開発を自社の中でより強く担っていくという側面もありました。2011年のル・モンドによる報道では、外部の香料会社との関係や、ミス ディオール シェリー(Miss Dior Chérie)の処方変更が、この内製化の動きと関連づけて説明されています。

ただし、それだけで彼の仕事を説明することはできません。受け継いだ香りに手を加える仕事と、ソヴァージュのような新しい柱を作る仕事。その両方が、ディオールでの15年間を形作っていきました。

就任時から本人が望んでいたのは、香料の選定や調達にも直接関わることでした。グラースの花畑だけでなく、カラブリアのベルガモット、インドのジャスミン、インドネシアのパチョリ、スリランカのサンダルウッドへ。香水の出発点を確かめるため、各地の生産者を訪ねていきます。

芸術家ではなく、香りの翻訳者

ドゥマシーは、自分を芸術家と呼ぶことに慎重です。芸術的な感性がいらないのではなく、身につける人がいて、一定の品質で作り続ける香水という製品がある。その仕事を、職人の立場から考えているのでしょう。

自分の役割を説明するときには、翻訳という言葉を使っています。

「私たちは、見たものや感じたもの、人々を伝える通訳者や、目撃者のようなものです。そこからアイデアを得て、そのいくつかを香りにしようとするのです。」

ムーディー・ダヴィット・レポートのインタビューより

翻訳する対象は、花そのものに限りません。絵画がもたらす光の印象や、旅先で見た風景、父の薬局にあったローションの記憶も、香水の出発点になります。

一方で、完成形をどう見極めるかは、長い経験を重ねても簡単にはならないようです。

「疑いを持つことは、とても役に立つと思います。前に進むための力です。何かを確実に知っていることなどありませんし、知っていると思うのは、とても危険です。」

イブニング・スタンダード(Evening Standard)のインタビューより

もっとよくできるのではないか。その思いだけでは、いつまでも完成にたどり着けません。だからこそ研究室の同僚、マーケティングや経営の担当者、妻の意見にも耳を傾けると話しています。香水は作者だけのものではなく、受け取る人が自分のものにしていくものだからです。

代表作とその背景

ソヴァージュ──荒々しい風景を、肌の上へ

2015年に発売されたソヴァージュは、ドゥマシーの名を広く知らしめた作品です。ディオール オム以来、約10年ぶりとなる新しいメンズ香水の柱として登場し、ジョニー・デップ(Johnny Depp)を起用したキャンペーンとともに展開されました。

着想にあるのは、広い空と岩肌の広がる自然の風景です。ベルガモットの鮮やかさに、ペッパーやラベンダー、アンバーグリスを思わせるアンブロキサンの香りが重なります。清潔な明るさと、肌に残る力強さを同時に持つ構成です。

「アンバーは、気づかないうちに官能的な効果をもたらします。意識してはいなくても、感じている。そして欲しくなる。ソヴァージュは、その無意識に働きかけるのです。」

米国フレグランス財団のインタビューより

香料名の説明に終わらず、身につける人と、それを感じ取る人の反応まで考えていることがわかります。

ここで混同したくないのが、ルドニツカによるオー ソヴァージュ(Eau Sauvage、1966年)です。ドゥマシーが敬愛する先行作ですが、2015年のソヴァージュとは別の作品です。名前のつながりを持ちながら、新しい香りを目指したのでした。

その後、オードゥ パルファンが2018年、パルファンが2019年、エリクシールが2021年に続きます。夕暮れの砂漠という着想は、とりわけ2018年のオードゥ パルファンで語られるものです。最初のオードゥ トワレとは、風景の温度や香りの密度にも違いがあります。

エルヴィエムエイチは2021年の業績発表で、ソヴァージュが女性用・男性用を合わせて世界で最も売れた香水になったと報告しました。さらにソヴァージュ エリクシール(Sauvage Elixir)は、2022年の米国フレグランス財団賞でメンズ・ラグジュアリー部門を受賞しています。

ミス ディオール──名前を受け継ぎながら、時代を映す

ミス ディオールは、1947年に始まったメゾンの香水の歴史と深く結びつく名前です。ドゥマシーはその最初の作者ではなく、後の時代に、香りを受け継いでいく立場にいました。

また、クリスティーヌ・ナジェル(Christine Nagel)が作った2005年のミス ディオール シェリーと、ドゥマシーが再構成した2011年版、その後ミス ディオールへと改名された香りも、区別しておく必要があります。同じ名前や似たボトルでも、香りが同一とは限らないのです。

ドゥマシーは2017年、さらに2021年にも、ミス ディオールのオードゥ パルファンを新しく解釈しました。バラを中心に花々の表情を描きながら、時代ごとに香りの輪郭を変えています。2021年版では、センティフォリア ローズを中心とする花束のような印象が前面に出ました。

生みの親として一度完成させるのではなく、受け継いだ名前を、その時代を生きる人へ届け直す。ミス ディオールは、彼の仕事のもう一つの大きな側面を示しています。

ジョイ──感情を、光に置き換える

ジョイ(Joy by Dior、2018年)では、喜びという捉えどころのない感情を、光の印象に置き換えて考えました。誰かにとっての喜びが、別の人にも同じように伝わるとは限りません。そこで、光がもたらす明るさや広がりを香りの手がかりにしたのです。

グラツィアでドゥマシーは、ジョイを次のように説明しています。

「それは、点描画を香水へと翻訳したものでした。」

フランソワ・ドゥマシー、グラツィアのインタビューより

バラやジャスミン、シトラス、ウッド、ムスクが、一つずつ輪郭を主張するだけではなく、重なり合って明るい印象を作る。点描画というたとえは、その構成の考え方を伝えてくれます。

ジョイの顔となったのは、ジェニファー・ローレンス(Jennifer Lawrence)です。原料や技術の話だけでなく、光をどう感じるかという共通の感覚から香水を届けようとした作品でした。

ラ コレクション プリヴェ──決まった課題から離れる時間

ソヴァージュやミス ディオールと並行して、ドゥマシーはラ コレクション プリヴェ(La Collection Privée Christian Dior)でも多くの作品を生み出しました。2018年頃には、メゾン クリスチャン ディオール(Maison Christian Dior)の名称でも展開されたコレクションです。

広い層へ向けた香水では、事前に依頼内容や発売時期が定められます。一方、このコレクションについて、本人は学校の休み時間にたとえています。

「メゾン クリスチャン ディオールでは、最初に企画書があるわけではありません。私から香水を提案します。時間の制約もありません。準備ができたと思ったときに──ただ、それがいつなのかを言うのは、本当に難しいのですが。」

ムーディー・ダヴィット・レポートのインタビューより

同じインタビューで語った価格面の自由も、このコレクションの話です。ディオールで作るすべての香水に、制約がなかったという意味ではありません。

ウード イスパハン(Oud Ispahan、2012年)では、ウードとバラが生む濃密な世界を描きました。ラ コル ノワール(La Colle Noire、2016年)では、クリスチャン・ディオール(Christian Dior)が愛した邸宅と、その土地のバラに向き合っています。

スパイス ブレンド(Spice Blend、2019年)の出発点は、父の薬局にあったスパイス・ラムのローションの記憶でした。子どもの頃の具体的な匂いが、大人になってから香水の着想になる。グラースで育てられた香りの記憶は、このような場所にも息づいています。

さらに、ウード ローズウッド(Oud Rosewood、2020年)、タバカラー(Tobacolor、2021年)、バニラ ディオラマ(Vanilla Diorama、2021年)などへと、素材の探究は広がりました。

グラースへ、そして次の世代へ

映画『ノーズ』が映した、香水を支える人々

2021年に公開されたドキュメンタリー映画『ノーズ(Nose: The Most Secret Job in the World)』は、ドゥマシーの仕事を約2年間にわたって追った作品です。監督はクレマン・ボーヴェ(Clément Beauvais)とアルチュール・ドゥ・ケルソーゾン(Arthur de Kersauson)。研究室だけでなく、世界各地の原料産地へもカメラが向けられました。

撮影の当初、本人は人に見られながら働くことに戸惑ったといいます。普段は一人で作業することが多く、注目の中心になることには慣れていなかったからです。しかし、控えめに接する監督たちと、少しずつ時間を共有するようになります。

映画で大切にされたのは、調香師一人だけを主役にしないことでした。花を育てる人、収穫する人、原料を加工する人。その仕事があって初めて、調香師は香りを組み立てることができます。

「この人々のつながりがなければ、ディオールの香水は今の形では存在しません。私にとって、それは欠かせないものです。」

イブニング・スタンダードのインタビューより

完成した香水からは見えにくい仕事を、香水の物語の中に戻す。彼の原料への関心は、植物や産地だけでなく、人にも向けられていたのです。

自分の遺産は、花が作られ続けること

ディオールでは、グラースの花農家との関係を築き、メイローズやジャスミンの生産を支えてきました。2016年には、ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)とディオールの香りの創造拠点、レ フォンテーヌ パルフュメ(Les Fontaines Parfumées)もグラースに開かれます。

米国フレグランス財団から2022年の調香師生涯功績賞を受けた際、ドゥマシーが誇りとして挙げたのは、この土地の原料生産が再び力を取り戻しつつあることでした。

「今、グラースは戻ってきています。多くの香水メゾン、多くの会社が、ここへ来たいと考えています。それが私の誇りです。それが、私の残すものになるでしょう。」

フランソワ・ドゥマシー、米国フレグランス財団のインタビューより

一人の調香師だけが、町を復活させたわけではありません。生産者やブランド、地域の人々の仕事の中で、自分がどの部分を担えたか。そのことを、ドゥマシーは大切にしているのでしょう。

2021年には、ディオール オムのオードゥ トワレが米国フレグランス財団賞のメンズ・プレステージ部門を受賞。同年、ディオールの専属調香師の役割はフランシス・クルジャン(Francis Kurkdjian)へと引き継がれました。

翌年のインタビューでは、いつか自分も原料の生産者になるかもしれない、と語っています。香水の始まりへ戻っていくことへの、彼自身の思いが感じられます。

香水は、瓶の中だけでは生きていない。冒頭の言葉は、身につける人の大切さを語るものでした。その香水が生まれる前にもまた、畑と工場で働く人々がいる。ドゥマシーの歩みをたどると、香水をめぐる時間が、少し長く見えてきます。

ちなみに…

  • 好きな香料の一つはパチョリです。男性用にも女性用にも、使う量を変えながら幅広く生かせる素材だと話しています。
  • 好きな匂いとして、海、海辺の松、ジャスミン畑、バラ、搾りたてのオリーブオイルを挙げています。反対に、畑の刈り株を焼いた後の匂いは苦手だそうです。
  • 自分が作ってみたかった女性香水は、クリニーク(Clinique)のアロマティックス エリクシール(Aromatics Elixir)。男性香水ではオー ソヴァージュを挙げています。
  • 自分用には、名前のないシトラスのオーデコロンを作っています。仕事中に残る香りが気になるため、ムスクを使わないのだといいます。
  • 初めて買った香水は、1960年代末のオー ソヴァージュ。当時の自分にはブルート(Brut)との二択に思えた、と振り返っています。
  • 東京のグランド ハイアットで時差ぼけの夜を過ごした際、桜の香りを何時間も考え続けた経験が、サクラ(Sakura、2018年)の着想になりました。
  • 人物紹介では、ビンテージカーやスキューバダイビング、イタリアや日本の文化への関心も伝えられています。香水を作ってみたい歴史上の人物としては、香りへの好奇心を持っていたナポレオンを挙げました。

調香作品

代表作と主な関連作品を年代順にまとめています。既存作の再構成、濃度違い、新たな処方は区別して記載しました。同名でも発売時期によって香りが異なる場合があります。シャネル時代の作品には、ポルジュとの協働・開発への関与として紹介されるものを含みます。

年 ブランド 作品名 共同調香師
1981 シャネル アンテウス ジャック・ポルジュ
1984 ブルジョワ クラン ドゥイユ(Clin d’Oeil) —
1987 ティファニー ティファニー —
1988~1989年頃 シャネル プール ムッシュウ コンサントレ ジャック・ポルジュ
1989 ティファニー ティファニー フォーメン ジャック・ポルジュ
1989 ステファニー ドゥ モナコ(Stéphanie de Monaco) ステファニー(Stephanie) —
1990 シャネル エゴイスト ジャック・ポルジュ
1991 エマニュエル ウンガロ ウンガロ プール オム I ジャック・ポルジュ
1991 ステファニー ドゥ モナコ ランセジサーブル(L’Insaisissable) —
1992 ブルジョワ ソワール ドゥ パリ(再構成)(Soir de Paris) ジャック・ポルジュ
1992 エマニュエル ウンガロ ウンガロ プール オム II(Ungaro pour L’Homme II) ジャック・ポルジュ
1993 エマニュエル ウンガロ ウンガロ プール オム III(Ungaro pour L’Homme III) ジャック・ポルジュ
1998 ブルジョワ マスキュラン ウラガン(Masculin Ouragan) —
2000 ブルジョワ マスキュラン エクストリーム(Masculin Extreme) —
2006~2007 ディオール ミス ディオール シェリー オードゥ トワレ(Miss Dior Chérie Eau de Toilette) フランソワーズ・キャロン(Françoise Caron)
2007 ディオール ディオール オム コロン(Dior Homme Cologne) —
2007 ディオール ディオール オム インテンス(Dior Homme Intense) —
2007 ディオール ミッドナイト プワゾン(Midnight Poison) ジャック・キャヴァリエ・ベルトリュード、オリヴィエ・クレスプ(Olivier Cresp)
2007 ディオール オー ソヴァージュ フレシュール キュイール(Eau Sauvage Fraîcheur Cuir) —
2007 ディオール ファーレンハイト 32(Fahrenheit 32) ルイーズ・ターナー(Louise Turner)
2007 ディオール ディオール アディクト シャイン(Addict Shine) —
2007 フェンディ パラッツォ(Palazzo) アニック・メナルド(Annick Ménardo)
2007 アクア ディ パルマ コロニア インテンサ(Colonia Intensa) アルベルト・モリヤス(Alberto Morillas)
2007 エミリオ プッチ(Emilio Pucci) ヴィヴァラ(Vivara) ナタリー・グラシア=セット(Nathalie Gracia-Cetto)、マリー=オード・クチュール=ブリュシュ(Marie-Aude Couture Bluche)
2008 ディオール ディオール オム スポーツ(Dior Homme Sport) —
2008 ディオール エスカル ア ポルトフィーノ(Escale à Portofino) —
2009 ディオール ミス ディオール シェリー ロー(Miss Dior Chérie L’Eau) —
2009 ディオール アンブル ニュイ(Ambre Nuit) —
2009 ディオール ファーレンハイト アブソリュート(Fahrenheit Absolute) —
2009 ディオール ディオリッシモ オードゥ パルファン(Diorissimo Eau de Parfum) —
2009 ディオール エスカル ア ポンディシェリ(Escale à Pondichéry) —
2010 ディオール オー ソヴァージュ エクストリーム(再構成)(Eau Sauvage Extrême) —
2010 ディオール コローニュ ロワイヤル(Cologne Royale) —
2010 ディオール グランヴィル(Granville) —
2010 ディオール ミリー ラ フォレ(Milly-la-Forêt) —
2010 ディオール ミッツァ(Mitzah) —
2010 ディオール ニュー ルック 1947(New Look 1947) —
2010 ディオール レザー ウード(Leather Oud) —
2010 ディオール ベチバー(Vetiver) —
2010 エミリオ プッチ ミス プッチ(Miss Pucci) クリスティーヌ・ナジェル、ブノワ・ラプーザ(Benoist Lapouza)
2010 フェンディ ファン ディ フェンディ(Fan di Fendi) デルフィーヌ・ルボー(Delphine Lebeau)
2010 ジバンシイ オードモワゼル ドゥ ジバンシイ(EauDemoiselle de Givenchy) —
2010 ディオール ヒプノティック プワゾン オー サンシュエル(Hypnotic Poison Eau Sensuelle) —
2011 ディオール ディオール オム(2011年の再構成) —
2011 ディオール ミス ディオール シェリー オードゥ パルファン(再構成)(Miss Dior Chérie EDP) —
2011 ディオール アクア ファーレンハイト(Aqua Fahrenheit) —
2011 ディオール アディクト トゥ ライフ(Addict to Life) —
2011 ディオール パチョリ アンペリアル(Patchouli Imperial) —
2011 アクア ディ パルマ ジェルソミーノ ノービレ(Gelsomino Nobile) —
2011 ジバンシイ ダリア ノワール(Dahlia Noir) —
2012 ディオール ミス ディオール オードゥ パルファン(シェリーから改名) —
2012 ディオール オー ソヴァージュ パルファン(Eau Sauvage Parfum) —
2012 ディオール グラン バル(Grand Bal) —
2012 ディオール ウード イスパハン —
2012 ディオール エスカル ア パラティ(Escale à Parati) —
2012 ディオール ミス ディオール ル パルファン(Miss Dior Le Parfum) —
2012 アクア ディ パルマ イリス ノービレ スブリーメ(Iris Nobile Sublime) ダニエラ・アンドリエ(Daniela Andrier)
2012 フェンディ ファン ディ フェンディ プール オム(Fan di Fendi pour Homme) デルフィーヌ・ルボー、ブノワ・ラプーザ
2013 ディオール グリ モンテーニュ(Gris Montaigne) —
2013 ディオール ミス ディオール オードゥ トワレ(Miss Dior EDT) —
2013 ジバンシイ ダリア ノワール ロー(Dahlia Noir L’Eau) —
2013 ディオール ディオール オム コロン(2013年版) —
2014 ディオール ヒプノティック プワゾン オードゥ パルファン(Hypnotic Poison Eau de Parfum) —
2014 ディオール ディオール オム パルファン(Dior Homme Parfum) —
2015 ディオール ソヴァージュ —
2015 ディオール オー ソヴァージュ コロン(Eau Sauvage Cologne) —
2015 ディオール フェヴ デリスィオーズ(Fève Délicieuse) —
2015 ジバンシイ ダリア ディヴァン オードゥ トワレ(Dahlia Divin Eau de Toilette) ミシェル・アルメラック(Michel Almairac)
2015 アクア ディ パルマ コロニア アンブラ(Colonia Ambra) —
2016 ディオール ラ コル ノワール —
2016 ディオール ミス ディオール アブソリュートリー ブルーミング(Miss Dior Absolutely Blooming) —
2016 ディオール プワゾン ガール(Poison Girl) —
2016 ジバンシイ ダリア ディヴァン ル ネクター ドゥ パルファン(Dahlia Divin Le Nectar de Parfum) —
2017 ディオール ミス ディオール オードゥ パルファン(2017年版) —
2017 アクア ディ パルマ コロニア ミルラ(Colonia Mirra) —
2017 アクア ディ パルマ コロニア プーラ(Colonia Pura) —
2018 ディオール サクラ —
2018 ディオール ジャスミン デ ザンジュ(Jasmin des Anges) —
2018 ディオール ジョイ —
2018 ディオール ソヴァージュ オードゥ パルファン(Sauvage EDP) —
2018 ディオール ディオラムール(Dioramour) —
2018 ジバンシイ オーデ ジバンシイ(2018年の再構成)(Eau de Givenchy) —
2019 ディオール ソヴァージュ パルファン(Sauvage Parfum) —
2019 ディオール ホーリー ピオニー(Holy Peony) —
2019 ディオール スパイス ブレンド —
2019 アクア ディ パルマ サクラ ニコラ・ボンヌヴィル(Nicolas Bonneville)
2020 ディオール ミス ディオール ローズ&ローズ(Miss Dior Rose N’Roses) —
2020 ディオール ディオール オム(2020年の新構成) —
2020 ディオール ジャドール インフィニッシム(J’adore Infinissime) —
2020 ディオール ウード ローズウッド —
2021 ディオール ソヴァージュ エリクシール —
2021 ディオール タバカラー —
2021 ディオール バニラ ディオラマ —
2021 ディオール ミス ディオール オードゥ パルファン(2021年版) —

参考文献