Almostfever_(オルモスト フィーバー)は、中国発のフレグランスブランドである。建築の構造、彫刻の手触り、絵画のプロセスを日常へ取り入れ、香りの物語と、それを収める器の素材や形を一緒に考える。「熱狂の寸前」という名前のもと、純粋なフォルムと基礎的な素材を重視している。
基本情報
- ブランド名:Almostfever_(オルモスト フィーバー)
- 発祥:中国
- 主な製品:オードパルファム、お香、ディフューザー、キャンドル
- 日本での導入:2026年6月、U NOSE SHOPで6種のオードパルファムを展開。
- 公式窓口:Almostfever_ Instagram
- 日本公式取扱:NOSE SHOP
ブランドの成り立ち
建築・彫刻・絵画を日常へ
デザインの基盤にあるのは、インダストリアルデザイナー、ディーター・ラムスが説いた、より少なく、しかしより良くという考え方である。あらゆる空間に調和する構造と体系性を目指し、装飾を増やすことより、形と素材を整えることに重きを置く。
余白や引き算を重んじる姿勢は、中国の水墨画の精神にも重ねられている。建築の美学、彫刻の技法、絵画のプロセスを、香水やホームフレグランスの造形へつなぐ。見える形、触れられる表面、漂う香りが、同じ製品の体験を構成する。
中国から日本へ
日本での展開は、2026年6月5日のU NOSE SHOPでの取り扱い開始から。導入されたのは、香水コレクション「LOST PARTS(ロスト パーツ)」の6作品で、いずれもオードパルファムだった。
ブランドのこだわり
ロスト パーツ——記憶の部品を組み直す
ロスト パーツが題材にするのは、記憶の奥底を漂う失われた断片である。古い家に残るインクの匂い、写真に定着される一瞬、親しい人と重ねる日々。各作品に場面が与えられ、ノートの一つひとつが、その物語を表す要素となる。
タイム レコーダー|時の記録者
Time Recorder(タイム レコーダー)の舞台は、故郷の古い家だ。埃をかぶったサイプレスの戸棚、部屋の隅に積まれた古い新聞紙のインク、窓の外から雨が運ぶ土と植物の匂い。周囲の物が、時の移ろいと消えていく様を記録する。
公表された構成は、トップがサイプレス、ボディがベチバー、ベースがムスクとカシュメラン。木や紙に残る時間を題材にし、室内の湿気や冷たさまで含めて記憶の場面を描いている。
ザ シルバー ソルト|銀塩写真
The Silver Salt(ザ シルバー ソルト)は、銀塩写真の暗室を嗅覚へ置き換える。ピンクペッパーと冷たいメタリックの印象を現像液に、バジルとミモザを暗室灯のかすかな光に結びつけ、シダーウッドとカシミアウッドがマットな銀色の陰影へ落ち着く物語である。
肌をネガフィルムに、香りを記憶の定着液に見立てる。古い家の物に時間を読むタイム レコーダーに対し、こちらは、一度きりの瞬間を現像し、残そうとする過程が題材となる。
ウェイビング ソーンズ アンダーニース|蠢く棘の奥で
Waving Thorns Underneath(ウェイビング ソーンズ アンダーニース)は、雨が瓦を打ち、冷気が石へ染み、炎が夕闇をなめる場面を描く。バーチとブラックペッパー、アイリスとバイオレットリーフ、ベチバーとラブダナムを含む構成を、冷たい輪郭の奥に熱が潜む情景へ結びつけている。
インティマシー|親密さ
Intimacy(インティマシー)が扱うのは、出かける前のキスや、夕食のあとの他愛のない会話、隣で迎える朝である。サフランとラブダナム、バーチタール、ベンゾインとウードを組み合わせながら、物語の中心には、二人が日々を重ねる穏やかな持続を置く。記憶の題材は、過去の場所だけでなく、身近な関係にも広がっている。
触覚まで設計するボトル
ボトルは、電気メッキとパティーナ仕上げによるメタリックな外観を持つ。パティーナ仕上げは、表面に経年変化を思わせる色や表情を与える。滑らかな手触りと視覚的な重厚感に加え、マグネット式キャップの着脱も、手に取ったときの体験に含まれる。
記憶や時間を扱う香りと、経年を思わせる器の表情を重ねて見られる点が、このコレクションの特徴である。物語は香料名だけで伝えられるのではなく、目で見て、手で触れる物にも続いている。
製品群を貫く造形言語
香水に加え、お香、ディフューザー、キャンドルにも、建築的な発想と素材への関心を通している。身体にまとうもの、空間へ置くもの、時間とともに変化するもの。使い方が異なっても、人と空間のあいだに香りを置くという仕事につながっている。



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