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title: "夏の仕事で履く靴下は、ウール混だとにおい方が違う？"
description: "男性7人が夏の勤務で三種類の靴下を着用。ウール混で低かった臭気評価と菌数を、混率・消臭加工・センサー測定の範囲を含めて読み解きます。"
url: https://lechercheurdeparfum.com/wool-blend-business-socks-odor-bacteria/
date: 2026-10-13
modified: 2026-10-13
author: "Root"
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categories: ["香りの科学"]
tags: ["食べ物・暮らしの香り"]
type: post
lang: ja
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# 夏の仕事で履く靴下は、ウール混だとにおい方が違う？

夏の仕事中に革靴を履いた後、靴下の素材でにおい方は変わるのでしょうか。2023年の研究では、男性7人が日常勤務で着用した三種類の靴下を比較しました。

ウールを58%または76%含む二種類は、ポリエステルを主成分とする靴下より、においセンサーの値も、人が嗅いだ強さの評点も低くなりました。回収した布から培養して数えた菌も少なく、機器・人の鼻・菌数という三つの見方を組み合わせた研究です。

## 実際の勤務で履いた靴下を調べる

飯塚らの目的は、ウール混率の異なるビジネスソックスの消臭性と抗菌性を、日常に近い着用条件で評価することでした。従来の、単一のにおい物質を袋の中で吸着させる試験から進み、実際の着用では多くの成分が混ざることに注目しています。

参加者は、普段からビジネスソックスと革靴を履き、主にデスクワークをしている30～60代の男性7人でした。2022年7月下旬から8月上旬に、それぞれ通常の仕事をする近接した3日間で試験しています。

靴下は自宅から履いて出勤し、約8時間後に職場で回収しました。片方の足と反対側の足に違う種類を履くことで、その日の天候や活動量の影響をできるだけそろえようとしています。

## 三種類は、ウールの割合以外にも違いがある

比較したのは、ポリエステル98%・ポリウレタン2%の靴下P、ウール76%・ポリエステル21%・ポリウレタン3%の靴下W、ウール58%・ポリエステル40%・ポリウレタン2%の靴下Dです。いずれも一般的な先丸型でした。

重要なのは、Dのポリウレタンには消臭加工が施されていた点です。WとDはウールの混率だけが違う試料ではなく、加工の有無も異なります。厚さと単位面積あたりの重さも、近い値ではあるものの完全には一致していません。

左右の組み合わせはP/W、W/D、D/Pとし、この三つの組み合わせを経験する順番を参加者ごとに無作為化しました。各人が三種類を左右それぞれで履く設計です。解析では左右を別のデータとして扱い、試料と参加者を要因に含めています。着用試料が複数あっても、参加者が多数に増えたわけではありません。

## センサー、人の鼻、培養の三つで測る

回収した靴下の足部を切り取り、一部は菌数測定に、残りは瓶に入れて臭気測定に使いました。センサーでは、密閉した瓶の中にたまった気体を吸引し、半導体センサーの反応を記録しています。

官能評価には、20代女性10人の評価者グループから、その都度3人が参加しました。同じ日の同じ着用者の左右の靴下は、同じ3人が評価しています。においの強さを0～10で答える方法と、左右の試料を直接比べる方法の両方を使いました。

菌数は、足底の先端付近から取った小片を液に浸して菌を抽出し、培地で37℃、48時間培養して、できたコロニーを数えました。48時間は培養の時間で、同じ靴下を48時間履き続けた結果ではありません。

## ウール混の二種類で、においが弱かった

センサーの平均指示値は、ポリエステル主体のPが約350だったのに対し、ウール混のWとDは約260で、どちらもPより有意に低い値でした。この数値は機器の指示値で、におい分子の濃度や、人が感じる強さそのものの単位ではありません。

人の鼻による評価でも、WとDはPよりにおいが弱いと判断されました。評定尺度による採点と、二つを直接比べる方法で、統計的な差の程度には違いがありましたが、全体の方向は一致していました。

一方、WとDの間には、センサーでも官能評価でも有意差がありませんでした。今回の条件で差を検出しなかったという結果で、58%と76%のウール混率が同じ働きをすることや、58%が必要最低限の割合だと確定したわけではありません。

## 培養できた菌数も少ないが、においとの関係は単純ではない

コロニー数の平均は、Pが1平方センチメートルあたり約3.9万、Wが約2.6万、Dが約2.4万でした。ウール混の二種類はPより有意に少なく、WとDの間には有意差がありませんでした。

センサー指示値と人の強度評定には正の相関があり、相関係数は0.55でした。センサー指示値とコロニー数の相関は0.38で、こちらも正の関係がありました。においが強い側ほど菌数も多い傾向が、試料全体では見られたという結果です。

ただし、対応は完全ではありません。センサー値だけから菌数や人の感じ方を正確に読み取れる段階ではなく、菌が多いことが今回のにおいの差を直接生んだという因果関係も、この相関だけでは決まりません。菌の種類や個別のにおい成分は測定していません。

## ウールの働きと、今後確かめたいこと

著者らは、ウールが持つ水分や化学的な性質によって、におい成分を取り込む可能性を説明しています。例えば酸性・塩基性の成分との相互作用は、先行研究から考えられる仕組みです。ただし、この着用試験で、どの分子がどれだけ吸着されたかを直接分析したわけではありません。

Dには消臭加工があるため、混率の低さを加工が補った可能性なども残ります。また、同じ混率でも、薄く軽い靴下では、片足分に含まれるウールの実際の量が変わります。素材の割合だけでなく、生地量や作りも考える必要があるというのが、著者らの今後の課題でした。

対象は男性7人の夏季の通常勤務で、靴や生活条件を完全にそろえた実験ではありません。運動時や別の靴、繰り返し洗濯した後まで含めた一般的な優劣は、さらに確認する余地があります。

## まとめ

夏に約8時間着用した三種類のビジネスソックスでは、ウール混の二種類がポリエステル主体のものより、センサー値、人によるにおい強度、培養コロニー数のいずれも低い結果でした。センサー値は人の評定や菌数と関連し、複数の測り方を組み合わせる意味も示されました。

ウール58%と76%の間に有意差はありませんでしたが、加工の違いもあり、最適な混率はまだ決まりません。実際の着用環境で、素材の構成とにおいの違いを調べる手がかりを得た研究です。

論文では著者2人が岡本株式会社所属と記載され、第一著者にも掲載時の所属先として同社を示す脚注があります。確認した主本文に、独立した研究資金・利益相反の声明は見当たりません。

**参考文献**

飯塚夏穂ほか. フィールド実験によるウール混靴下の消臭性および抗菌性の検証. *繊維製品消費科学*. 2023;64(11):686–691. [doi:10.11419/senshoshi.64.11_686](https://doi.org/10.11419/senshoshi.64.11_686).
