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title: "Vivienne Westwood（ヴィヴィアン ウエストウッド）— パンク、歴史的服飾、ブドワールの香水"
description: "教師からキングス・ロードの店へ。ヴィヴィアン・ウエストウッドの歩みとクロンターラーとの協働、歴史を組み替える服づくり、1998年と2025年のブドワールをたどる。"
url: https://lechercheurdeparfum.com/vivienne-westwood/
date: 2026-11-01
modified: 2026-11-02
author: "Root"
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categories: ["ブランド・創業者"]
type: post
lang: ja
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# Vivienne Westwood（ヴィヴィアン ウエストウッド）— パンク、歴史的服飾、ブドワールの香水

> 過去を探求すると、未来へ踏み込むことになる。
> — ヴィヴィアン・ウエストウッド

安全ピンやボンデージ、タータン、コルセット。Vivienne Westwood（ヴィヴィアン ウエストウッド）の服づくりは、社会の規範を揺さぶることと、過去の衣服を丹念に見直すことを重ねてきた。その香水を理解するにも、パンクの印象だけでなく、身体と装い、英国とフランス、歴史と現在を行き来した歩みが手掛かりになる。

最初の香水は1998年のブドワール。女性がひとりで自分に向き合う部屋を名前にした作品は、2025年に同名の新作へ受け渡された。服を着る場面から、服を脱いで自分に戻る時間へ。その発想を、ブランドの成り立ちからたどってみたい。

## 基本情報

- 創業の起点：1971年、ロンドンのブティック「レット・イット・ロック」
- 創設者：Vivienne Westwood（ヴィヴィアン・ウエストウッド）。創業時の協働者はMalcolm McLaren（マルコム・マクラーレン）
- 誕生の地：英国・ロンドン
- 最初の香水：Boudoir（ブドワール）、1998年
- 公式サイト：[Vivienne Westwood](https://www.viviennewestwood.com/)

## 創設者とブランドの成り立ち

### 人形の服づくりから、小学校教師へ

ヴィヴィアンは1941年、イングランドのダービーシャーに生まれた。父は工場で働き、母は綿織物の仕事をしていた。十代で家族とロンドンへ移る以前には、美術館へ行ったこともなかったという。子どもの頃から人形の服を作っていたが、思い描いていたのは画家になることだった。

ハロー美術学校で学び始めても、自分のような労働者階級の人間が大学へ通えるのかというためらいがあり、一学期で退学する。その後に選んだのは、小学校の教師という仕事だった。創作への関心と、それを職業にできるという確信は、初めから一つだったわけではない。

### キングス・ロードの店とパンクの服

1965年に出会ったマルコム・マクラーレンは、美術を学ぶ学生だった。二人は当時流行していたヒッピーの装いより、1950年代の音楽や反抗的な若者の服にひかれた。ヴィヴィアンがマルコムのためにテディボーイの服を作り、1971年、ロンドンのキングス・ロード430番地にレット・イット・ロックを開く。

店は扱う服とともに名前を変え、1974年にはSEX、1976年にはセディショナリーズとなった。ボンデージのストラップやジッパー、安全ピン、ほつれたような編地を街の服へ持ち込み、装いそのものを挑発に変えたのである。マクラーレンが関わったセックス・ピストルズのメンバーも、その服をまとった。

### パイレーツから歴史的なシルエットへ

1981年、二人が初めて正式なキャットウォークで発表したのが「パイレーツ」である。大きなシャツや帯、ゆとりのあるパンツは、17〜18世紀の服飾や肖像画へ目を向けたものだった。パンクが広く取り込まれていくなか、歴史から別の身体の見せ方を探す仕事が始まる。

やがてマクラーレンとの仕事を離れ、事業面ではカルロ・ダマリオの支援を受けながら制作を続けた。1985年春夏の「ミニ・クリニ」では、19世紀のクリノリンの輪郭を短いスカートへ変換。大きな肩を強調する当時の服とは異なり、腰と身体に沿う形へ焦点を移していった。

その大胆な見た目を支えたのは、布をどう切り、身体へどう載せるかという具体的な仕事だった。

> 私はいつも、とても実際的に、生地と裁断から始めます。
> — ヴィヴィアン・ウエストウッド

### アンドレアス・クロンターラーとの協働

アンドレアス・クロンターラーは、ヴィヴィアンが教えていたウィーンの学校で出会った学生であり、後の創作と生活のパートナーである。初対面で彼が目にしたのは、キルト、ニットのキャットスーツ、大きなスコットランド柄のスカーフを身につけた教師だった。彼女の話から、知らなかった世界が開けたという。

二人の制作は長い協働となり、2016年にはゴールドレーベルが「Andreas Kronthaler for Vivienne Westwood」へ改称された。ヴィヴィアンが望んだのは、すでに仕事を担っていた彼の存在を、世間にも知ってもらうことだった。

> 彼の名前が私の名前と同じくらい知られるようになってほしいと、強く思っていました。
> — ヴィヴィアン・ウエストウッド

### 1998年のブドワールから、2025年の新作へ

1998年、最初の香水ブドワールが誕生する。協働したのは、香料会社ドラゴコの調香師マルタン・グラである。ヴィヴィアンがその名前に込めたのは、女性が自分の欠点や可能性とも親密に向き合う空間だった。

> 着替えをする部屋であり、服を脱ぐ場所。
> — ヴィヴィアン・ウエストウッド

外へ向けて装う服のブランドが、最初の香水では自分だけの部屋に焦点を当てた。ここに、ブドワールという名前を理解する鍵がある。2000年にはリバティンが続き、2014年には日本でモン ブドワールが発売された。モン ブドワールは、初作のフローラルな方向を受け継ぎ、洋ナシなどのみずみずしさを添えた別作品である。

ヴィヴィアンは2022年12月29日に亡くなった。2025年10月には、クロンターラーによる2026年春夏コレクション「ブドワール」と新しい同名香水が並んで登場する。1998年の初作、後年の派生作、2025年の新作。それぞれの時代に、同じ名前が別の制作へつながっている。

## ブランドのこだわり

### タータンとコルセットを、現在の服へ作り替える

過去への関心は、古い形をそのまま再現することではなかった。1987〜88年秋冬のハリス・ツイードで登場したポートレート・コルセットでは、歴史的な胴衣を参照しながら、脇に伸縮するパネルを入れ、編み上げに代えてジッパーを使った。下着として身体を形づくっていたものを、外から見せる服へ変えている。

1993〜94年秋冬の「アングロマニア」では、英国の仕立てとフランスのクチュールを行き来し、異なるタータンをぶつけた。ロキャロン・オブ・スコットランドと制作した独自のタータン「マックアンドレアス」には、クロンターラーの名前を付けている。歴史、素材、協働者の存在が、一枚の布のなかで結びついた例である。

### 香水瓶のオーブに重なる、王権と天文学

ブドワールのキャップを飾るオーブにも、古いものを未来へ運ぶ発想がある。息子のベンが貸した天文学雑誌には、土星や銀河の画像が載っていた。王族を題材にしたニットを考えていたヴィヴィアンは、王冠の宝物にある宝珠へ、土星を思わせる環を加えた。ダマリオがその図案をロゴに勧め、衣服のラベルやボタン、宝飾品、香水瓶へと広がっていった。

現行ブドワールでは、曲線のある透明なガラスと淡いピンクの香水に、金色のオーブを合わせる。ピンクの箱には踊るサテュロスと金のロココ風フレーム、ヴィヴィアンの手書きの「Boudoir」を重ねた。装飾のある香水瓶も、服やグラフィックと同じブランドの語彙で作られている。

### 古い香水への関心と、現代の抽出方法

2025年のブドワールの着想源は、ヴィヴィアンが愛した、ヴェルサイユの香水保存機関[オスモテック](https://lechercheurdeparfum.com/osmotheque/)の古い香水である。ベルガモットやオレンジブロッサムの明るさ、ダマスクローズとカーネーション、タバコリーフやサンダルウッドのなかで、バニラを際立たせる構成を採った。

> ブドワールは、私的で、秘密の空間です。
> — アンドレアス・クロンターラー

素材の扱いには新しい手法を取り入れている。バニラには熱を加えない二酸化炭素抽出、イランイランには太陽エネルギーを使う抽出方法を採用し、この香水に動物由来成分は使っていない。過去の香水へ関心を寄せながら、現在の原料と技術で形にする選択である。

同じブドワールの香りは、口紅のキスマークをあしらった淡いライラック色の陶製容器のキャンドルにも展開された。肌にまとう香りと、私的な空間に置く香り。二つの形が、名前に込められた部屋の発想と結びつく。

現在のブランドは、少なく買い、よく選び、長く使うことを掲げ、素材の調達や供給網の追跡、再利用にも取り組む。見た目の反抗だけでなく、ものを作り、使い続ける仕組みへ問いを向ける姿勢も、その活動の一部である。

## 参考文献

1. [Vivienne Westwood — Westwood Heritage: Corsets](https://www.viviennewestwood.com/westwood-world/heritage/westwood-heritage--corsets/)
2. [Vivienne Westwood — The Story so Far](https://www.viviennewestwood.com/en-gb/westwood-world/the-story-so-far/)
3. [Design Museum — Vivienne Westwood](https://designmuseum.org/designers/vivienne-westwood)
4. [Colin McDowell / 10 Magazine — From the Vault: Vivienne Westwood（2010年のインタビュー）](https://www.10magazine.com.au/articles/from-the-vault-vivienne-westwood)
5. [Victoria and Albert Museum — Vivienne Westwood: punk, new romantic and beyond](https://www.vam.ac.uk/articles/vivienne-westwood-punk-new-romantic-and-beyond)
6. [Alice B-B / Country & Town House — Andreas Kronthaler and Cora Corré interview](https://www.countryandtownhouse.com/gbb/vivienne-westwood-great-british-brands-2020/)
7. [Alexander Fury / System No. 11 — Vivienne Westwood & Andreas Kronthaler](https://system-magazine.com/issues/issue-11/vivienne-westwood)
8. [コティ・プレステージ・ジャパン — モン ブドワール発売発表（2014年1月29日）](https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000006031.html)
9. [Luke Leitch / Vogue — Andreas Kronthaler for Vivienne Westwood Spring 2026（2025年10月4日）](https://www.vogue.com/fashion-shows/spring-2026-ready-to-wear/andreas-kronthaler-for-vivienne-westwood)
10. [Vivienne Westwood — Boudoir: the New Fragrance（2025年12月8日）](https://www.viviennewestwood.com/en-gb/westwood-world/news-and-projects/boudoir---the-new-fragrance/)
11. [Vivienne Westwood — Westwood Heritage: Tartan](https://www.viviennewestwood.com/westwood-world/heritage/westwood-heritage--tartan/)
12. [Ben Westwood — The Orb](https://www.viviennewestwood.com/en-gb/westwood-world/heritage/the-orb/)
13. [Vivienne Westwood — Boudoir（香りの構成・抽出方法）](https://www.viviennewestwood.com/en-gb/launches/Boudoir.html)
14. [Vivienne Westwood — Sustainability](https://www.viviennewestwood.com/en-gb/sustainability/)
