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title: "TOBBA PARFUMS（トバ パルファン）— 画家とファッションバイヤーが築いた、香港の香水ブランド"
description: "画家のジャスパー・リーとファッションバイヤーのエイドリアン・ユーが香港で創設したTOBBA PARFUMS。父のアトリエに由来する名前、独学から始まった調香、香港の日常の匂い、外部の調香師との協働から、その創作をたどる。"
url: https://lechercheurdeparfum.com/tobba-parfums/
date: 2026-10-12
modified: 2026-10-12
author: "Root"
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categories: ["ブランド創業者"]
type: post
lang: ja
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# TOBBA PARFUMS（トバ パルファン）— 画家とファッションバイヤーが築いた、香港の香水ブランド

> 「かつてキャンバスで使っていた視覚的な原則——層を重ねること、コントラスト、色温度の変化——が、いまは私の香りへのアプローチを形づくっています。」
>
>
> — ジャスパー・リー（共同創設者・調香師）

絵の具を重ねていた画家が、香料を重ねるようになった。その隣には、ファッションの世界で新しいブランドを探し、顧客に届けてきたバイヤーがいる。TOBBA PARFUMS（トバ パルファン）は、二人の異なる経験から生まれた香港の香水ブランドである。

創作の手がかりになるのは、画面の層や色の温度差、身近な匂い、音楽が描く人間関係。ブランドの歩みをたどると、香水をつくることが、ジャスパー・リーの画家としての仕事と続いていることが見えてくる。

## 基本情報

**設立年：**2021年
**創設者：**Jasper Li（ジャスパー・リー）、Adrian Yu（エイドリアン・ユー）
**誕生の地：**香港
**公式サイト：**[TOBBA PARFUMS](https://tobbaparfums.com/)

リーは調香と芸術・ビジュアルの方向性を担い、ユーはコミュニケーション、運営、販売を担う。香港で育まれた創作を、フランスでの製造につなげる体制である。

## 創設者とブランドの成り立ち

### 父のアトリエから受け継いだブランド名

リーの父も画家だった。幼いリーは父のアトリエへ遊びに行き、そこで絵を描くことを教わった。父はたばこ店でも働いており、店からもらったたばこのサンプルをアトリエに持ち帰って吸っていたという。

父がその場所に付けた名前が、たばこを意味する「tobacco」と芸術の「art」を組み合わせた「TOBBA」だった。リーは、父のアトリエの名を自分の香水ブランドに引き継いだ。ブランドの名前には、絵を学んだ場所と、その場所にあった匂いの両方が残っている。

### 絵画から調香へ、独学で香料を学ぶ

香水をつくる前、リーは画家として活動していた。一つの個展を終えた頃、新しい表現に取り組みたいと考え、しばらく絵を描くことから離れようとする。ちょうどその時、同じスタジオにいた別の芸術家が、香港の植物を使った作品を制作していた。

植物の制作が続くあいだ、スタジオには日々さまざまな匂いが漂っていた。それが、リーの嗅覚を使った創作への関心を呼び起こした。目に見える像を持たない匂いにも、絵画と通じる表現の可能性を感じたのである。

> 「ここでは買えなかったので、インターネットで香料を取り寄せ始めました。」
>
>
> — ジャスパー・リー

最初は、自分のスタジオで香料を混ぜる楽しみから始まった。リーはオンラインで原料を注文し、フェイスブックのグループで質問しながら、家族や友人に香りを試してもらった。そうして約5年間、独学を重ねていく。

この時期、リーは調香学校の決まった課程から出発したのではなく、素材を自分で嗅ぎ、組み合わせ、周囲と共有していた。絵画で培った美意識を香りに結びつける学びも、その試行のなかにあった。

### バンコクの調香講座で広がった香りの経験

やがて、調香をもっと技術的、体系的に学びたいと考えるようになる。リーが選んだのは、香料の供給元がバンコクで開いていた2か月の講座だった。月曜日から金曜日まで、午前9時から午後6時まで学ぶ日々である。

講座では、異なる国の人々と出会った。特に刺激を受けたのが、中東から来た受講者たちである。彼らの食文化や、家で香を焚く習慣、香りの使い方を知り、リーは自分の生活とは異なる香りの文化に触れた。香港での独学に、他の土地の経験が加わった。

### ファッションバイヤーとの出会いと2021年の創設

ユーは、百貨店のLane Crawford（レーン クロフォード）で、新しいブランドを導入する仕事をしていた。ファッションの買い付けを通じ、ブランドの運営や市場について経験を積んでいた人物である。

芸術とファッションにまたがる共通の知人を通じて、二人は新型コロナウイルスの流行前に出会った。調香の講座を終えて香港に戻ったリーの創作の方向性に、ユーは関心を持った。香りをつくる人と、その創作をブランドとして伝える人が組むことになったのである。

ユーは、顧客が商品だけでなく、ブランドの物語や全体の体験をどう受け取るかを、ファッションの仕事で見てきた。一方のリーには、長く続けてきた試作と、絵画から香りへ移したい表現があった。二人の役割は、それぞれの経験に沿って形づくられた。

コロナ禍の、家で過ごす時間が長くなった時期も、構想を育てる機会になった。ユーは、人々が香りを通じて、少なくとも想像のなかでは別の場所へ行きたがっていると感じていた。そして2021年、二人はトバ パルファンを創設する。

### フランスでの製造とヨーロッパでの発表

創作を香水として送り出すには、香りを完成させるだけでは足りなかった。初期の大きな課題は、フランスでの製造を任せられる工場を探すことだった。二人は香港におり、注文量もまだ少ない。品質を保ち、小さな生産単位にも対応してくれる相手を見つける必要があった。

転機は、友人からの紹介である。そこで見つかった工場との協力により、生産を進められるようになった。その後も、倉庫、物流、フランスの税務上の登録、検査証明など、実務を一つずつ整えていった。画家の創作をブランドにする過程には、こうした仕事もあった。

2022年、トバ パルファンはミラノの香水展示会Esxence（エクサンス）に初出展し、6作品を紹介した。香りを体験する来場者との接点が、ヨーロッパにも生まれたのである。

### 絵画の仕事の継続と、外部の調香師との協働

リーは、調香を始めた後も時折絵を描き、ブランドの写真やキャンペーンのビジュアルも手がけている。絵画での仕事と香水での仕事を、自分の一続きの創作として考えている。素材は変わっても、色彩や構成を通じて表現してきた姿勢は続いている。

2025年には、リーによるHigher Self（ハイヤー セルフ）と、外部の調香師を迎えたLovers and Strangers（ラバーズ アンド ストレンジャーズ）が加わった。自分自身の調香を深める道と、別の作り手と表現を広げる道が、並んで進むようになる。

## ブランドのこだわり

### 絵画の層とコントラストを生かした香りづくり

リーが絵画から調香へ持ち込んだのは、題材だけではない。層を重ねること、素材同士の対比、温かさと冷たさを感じさせる構成など、作品の組み立て方そのものに共通点を見いだしている。簡潔さのなかに複雑さがあるものや、対照的な要素が生む緊張に惹かれるという。

その一例がForce（フォース）である。リーは、冷たさを思わせるスペアミントに、甘さを持つリコリスとカカオ、深いレザーの要素を組み合わせた。冷たさ、甘さ、深さという、異なる感触の対比を使った構成である。

トバ パルファンは、素材を、それが担う感情の重みによって選ぶとする。同時に、不要なものを取り除くことも重視している。素材を選び、削ることで、表現したい感情に近づけていくのである。

### 香港の日常の匂いを香水にする着想

リーにとって香港は、高層ビルや港の風景だけではない。速く変わる都市のなかに、伝統的な文化や、幼い頃から覚えている生活の匂いがある。薄れていく習慣や記憶も、創作の手がかりになっている。

ハイヤー セルフの着想の一つは、香港で身近なタイガーバームの匂いだった。リーは、Two GirlsのFlorida Water（トゥー ガールズのフロリダ ウォーター）にも記憶を重ねていた。どちらも、土地の日常から香水へ持ち込んだ着想である。

この案を聞いたユーは、初めは薬を思わせる、ずいぶん変わった匂いだと感じた。それでも、完成した試作を受け取った時には、瞑想にも通じる、気持ちが持ち上がるような印象から「ハイヤー セルフ」という名前を考えた。ユーは運営を担うだけでなく、試作を評価する役割でも、リーの創作に関わっている。

作品では、タイガーバームを連想させるウィンターグリーンに、柑橘や花、ウッド、ムスクの要素を組み合わせている。身近な匂いを題材にしながら、それを一つの香水の構成へ移していくところに、この作品の制作上の選択がある。

### 調香師との協働で描く、恋人と他人の距離

ラバーズ アンド ストレンジャーズは、香料会社[MANE（マン）](https://lechercheurdeparfum.com/mane/)のMaxime Exler（マキシム・エクスラー）との初めての協働で生まれた作品である。名前は香港の歌に由来し、恋をしている時には相手のすべてが完璧に見え、その人がどこか知らない人のようでもある、という二面性が制作の手がかりになった。

リーはマンとの出会いを経て、ブランドに関心を持ったエクスラーと対話を始めた。互いの表現の材料を持ち寄り、共通の題材について考えながら、それぞれの解釈を生かす制作だった。

> 「私が本当に表現したかったのは、曖昧さとためらいの感覚——親密さと別離のあいだにある、あの瞬間でした。」
>
>
> — マキシム・エクスラー（調香師）

エクスラーは、コーヒー、温かみを持つローズ、マダガスカル産のバニラに、ラム、プルーン、タバコの要素を重ねた。目指したのは、甘い素材の魅力を使いながら、近づくことと離れることのあいだにある緊張を表現することだった。

これは、食べ物や菓子を連想させる[グルマン](https://lechercheurdeparfum.com/gourmand-family/)の要素を、トバ パルファンが初めて中心に据えた作品でもある。別の調香師が持つ素材の扱い方と解釈が、リー自身の調香とは異なる表現をブランドに加えた。

### ボトルデザインと写真・絵画によるビジュアル

ハイヤー セルフのボトルは、角に丸みのある透明なガラスに、黒いキャップと白いラベルを合わせた造形である。ラベルには大きくブランド名、その下に作品名を置き、余白を広く取っている。

容器の色や装飾を増やさず、ガラス越しに見える液体と文字が中心になるデザインだ。一方、ブランドのビジュアルには、リーが描く絵や、撮影する写真も用いられる。香水をつくった後に別の表現を添えるだけでなく、同じ作り手が香りと視覚の双方に関わっている。

### 記憶のある空間を描くキャンドル

キャンドルでは、香りによって想像上の空間をつくる考え方が展開されている。肌にまとう香水から室内へと広げる時、題材になるのは、そこにあった物や過ごした時間である。

例えばClassroom（クラスルーム）は、木の家具、インク、古い教科書の紙がある教室を題材にしている。Chenpi Pu’er（チェンピ プーアル）では、中をくり抜いた柑橘にプーアル茶を詰める茶の形から、果皮の明るさと茶の土を思わせる要素を組み合わせた。場所や文化の記憶を、室内で感じる香りへ移す試みである。

## ちなみに…

リーの母は、父が海外出張から持ち帰った香水を、小さな香水棚に大切にしまっていた。そのなかでリーがよく覚えているのが、シャネル N°5である。子どもの頃は強く苦手に感じていたが、成長してから、そのつくりの巧みさを理解するようになったという。最初から好きだった香りだけが、調香師への道をつくったわけではなかった。

## 参考文献

1. [TOBBA公式「Our Project」— 創設者、創作理念、絵画と調香の関係](https://tobbaparfums.com/pages/tobba-project) — https://tobbaparfums.com/pages/tobba-project
2. [Pitti Fragranze 23「TOBBA PARFUMS」— ブランド提供のプロフィール、設立年と製造](https://www.pittimmagine.com/en/pittimmagine/archive/fragranze23/exhibitors/T/tobba-parfums) — https://www.pittimmagine.com/en/pittimmagine/archive/fragranze23/exhibitors/T/tobba-parfums
3. [MRRM「當藝術遇見時裝的香氛美學 Jasper Li & Adrian Yu」（2025年12月）— 創設者インタビュー、役割分担と製造体制の構築](https://www.mrrm.com.hk/i/?p=5476) — https://www.mrrm.com.hk/i/?p=5476
4. [PLEZURO | MAG「Between Hong Kong and Europe: A Creative Exchange Through Perfume」— 父のアトリエ、調香の学び、出会い、ハイヤー セルフの制作](https://plezuromag.com/interviews/between-hong-kong-and-europe-a-creative-exchange-through-perfume) — https://plezuromag.com/interviews/between-hong-kong-and-europe-a-creative-exchange-through-perfume
5. [Esquire Hong Kong「專訪TOBBA 創立人Jasper Li與Adrian Yu：從創作中探索香氣的可能性」（2025年4月24日）— 絵画から調香への転機と独学](https://www.esquirehk.com/people/tobba-jasper-adrian-intertview) — https://www.esquirehk.com/people/tobba-jasper-adrian-intertview
6. [Fragrantica「Esxence 2022: Tobba Parfums」（2022年6月24日）— エクサンス初出展の取材記事](https://www.fragrantica.com/news/Esxence-2022-Tobba-Parfums-16682.html) — https://www.fragrantica.com/news/Esxence-2022-Tobba-Parfums-16682.html
7. [Code of the Creative「August 2025 – Adrian Yu and Jasper Li – TOBBA」（2025年8月31日）— 香港の記憶、2025年の新作、母の香水の小話](https://www.codeofthecreative.com/p/august-2025) — https://www.codeofthecreative.com/p/august-2025
8. [TOBBA公式「Force」— 調香師と作品の構成](https://tobbaparfums.com/products/force) — https://tobbaparfums.com/products/force
9. [TOBBA公式「Higher Self」— 現行の商品説明、構成とボトル画像](https://tobbaparfums.com/products/higher-self) — https://tobbaparfums.com/products/higher-self
10. [The Fragrance Foundation UK「TFFUK Stories November 2025 Vol. 1」— ジャスパー・リー、マキシム・エクスラーのインタビュー](https://static1.squarespace.com/static/633d57596b4dca58ec18a9a7/t/690e042aa247b04312bdf6ce/1762526250190/vbiLee-TFFUK_Stories_November_2025_Vol._1_2_compressed.01.pdf) — https://static1.squarespace.com/static/633d57596b4dca58ec18a9a7/t/690e042aa247b04312bdf6ce/1762526250190/vbiLee-TFFUK_Stories_November_2025_Vol._1_2_compressed.01.pdf
11. [TOBBA公式「Lovers and Strangers」— 調香師と作品の構成](https://tobbaparfums.com/products/lovers-and-strangers) — https://tobbaparfums.com/products/lovers-and-strangers
12. [TOBBA公式「Candles」— 想像上の空間をつくるコレクション](https://tobbaparfums.com/collections/candles) — https://tobbaparfums.com/collections/candles
13. [TOBBA公式「Classroom」— 教室の記憶を題材にしたキャンドル](https://tobbaparfums.com/products/classroom) — https://tobbaparfums.com/products/classroom
14. [TOBBA公式「Chenpi Pu’er」— 柑橘と茶を題材にしたキャンドル](https://tobbaparfums.com/products/chenpi-puer) — https://tobbaparfums.com/products/chenpi-puer
