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title: "香水の男女分類は、香りだけでも伝わる？"
description: "商品名を伏せた12香水を、18人が自分の感覚で分類。売り場の男女区分と、香りから受ける印象の重なりやずれを調べた研究です。"
url: https://lechercheurdeparfum.com/perfume-gender-perception-commercial-classification/
date: 2026-10-12
modified: 2026-10-12
author: "Root"
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categories: ["香りの科学"]
tags: ["言葉・色・人の印象"]
type: post
lang: ja
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# 香水の男女分類は、香りだけでも伝わる？

ボトルや広告、商品名を見ずに香水を嗅いだら、「女性向け」「男性向け」という売り場の区分は、そのまま伝わるのでしょうか。それとも、香りだけなら、どちらとも感じられるものが増えるのでしょうか。

Anna Lindqvistが2013年に発表した研究では、18人の大学生が12種類の市販香水を嗅ぎ、自分ならどう分類するかを答えました。販売上の区分との一致だけでなく、香りの女性的・男性的な印象が、本当に二つの集団へ分かれるのかを調べています。

## 12香水を、名前のない瓶から嗅ぐ

参加者はストックホルム大学の20〜30歳の学生で、女性9人、男性9人でした。原著では、全員が異性愛者で、出生時に割り当てられた性別と自身の性別認識が一致する人とされています。幅広い年齢や多様な背景を代表する標本ではありません。

使った香水は、当時の販売区分で女性向け6種類、男性向け5種類、ユニセックス1種類。花、果実、スパイス、木など、さまざまな香りの特徴を含むように選ばれました。銘柄は論文では公表されていません。

各香水1ミリリットルを500ミリリットルのガラス瓶に入れ、アルミホイルで覆いました。同じ香水を4本ずつ用意し、計48本を、四つの評価課題に分けて使っています。元のパッケージやブランドの情報を見せず、瓶から香りを嗅ぐ条件でした。

## 「女性的」と「男性的」を、別々に測る理由

最初の課題は、香水を女性的、男性的、ユニセックスのいずれかに分類することでした。ただし、売り場の分類を当てるクイズではありません。自分自身がどう分類したいかを答えてもらっています。

次に、女性的だと感じる程度と、男性的だと感じる程度を、それぞれ別の課題で0〜10の尺度により評定しました。最後の課題では、香りの強さを評価しています。各課題の瓶の順序は、参加者ごとに無作為に変えられました。

女性的・男性的な印象を別々に尋ねたのは、最初から両者を一本の物差しの反対側に置かないためです。もし「女性的ほど男性的ではない」という尺度だけを使うと、その関係を測る前に、質問の形で決めてしまいます。著者は、二つの印象が実際にどう関係するかを調べようとしました。

## 反対方向の印象でも、二つの集団には分かれない

結果として、香水ごとの平均評定では、女性的な印象が高いものほど、男性的な印象が低いという強い関係が見つかりました。二つの評定の相関は、マイナス0.93でした。

しかし、これは、香水が女性的な集団と男性的な集団へ、くっきり二分されたという意味ではありません。両端だけでなく、その間にも多くの香水が位置していたからです。

たとえば、暖かい色から冷たい色へ順に並べられることと、すべての色が二つの箱へ明瞭に分かれることは別です。同じように、今回の香水は、性別の印象の濃淡に沿って並びながら、中間にも広がっていました。

どちらかの印象が10点中7.5点を超えたのは、12種類のうち3種類でした。著者は、この少数の香水では性別のイメージが強い一方、ほかの多くでは、二つの区分だけでは捉えにくいと解釈しています。

## 販売区分より、ユニセックスと感じるものが多かった

参加者がユニセックスに分類した香水は、平均で12種類中3.8種類、約32％でした。販売上ユニセックスだったのは、12種類中1種類、約8％です。

特に、女性向けとして販売されていたある香水は、参加者の89％がユニセックスに分類しました。逆に、販売上ユニセックスだった香水をユニセックスとしたのは、33％でした。

販売区分と同じ分類をした人の割合が83％を超えたのは、性別の印象が強かった3種類でした。したがって、販売区分と香りの印象がまったく無関係という結果でもありません。はっきりした印象の製品では一致しやすく、中間的なものでは別の分類が選ばれていました。

なお、ここでの約32％は、各参加者がユニセックスに分けた製品数の平均です。「参加者の32％が、香水全般をユニセックスだと考えた」という意味ではありません。

## 誰が嗅いだか、強さの違いはどうだった？

女性の参加者群と男性の参加者群では、どの香水をより女性的、あるいは男性的と評価するかの順位が、似ていました。ただし、順位が似ていることから、両群の評定値が完全に同じだとは言えません。

また、香水ごとの強さと、女性的・男性的な印象との間に、有意な相関は見つかりませんでした。今回の結果を、単に強い香りほど男性的に感じた、と説明する根拠はありませんでしたが、どんな条件でも強さが影響しないと証明されたわけではありません。

## 分類は、香りだけでなく意味を伝えるものでもある

著者は、花の香りを女性的、特定のスパイスなどを男性的と結びつける感覚に、文化の中で学んだ連想が関わる可能性を論じています。また、販売区分には、香りの性質だけでなく、身につける人のイメージや自己像を伝える役割があるのではないか、と考察しています。

ただし、文化の違いを比較したり、広告を操作したりした実験ではありません。こうした説明は、今回見つかった販売区分と知覚のずれを考えるための、著者の解釈です。生物学的な要因が一切ない、あるいはすべてが広告のせいだと結論づけることはできません。

研究方法への提案も重要です。実験で香水を「女性的」「男性的」と扱うとき、売り場の区分をそのまま使うのではなく、参加者が実際にどう受け取るかを測る。さらに、質問や尺度にどんな前提が入っているかを考える必要があると、著者は主張しています。

## まとめ

名前やパッケージを伏せた12香水では、女性的・男性的な印象に強い反対方向の関係がありました。それでも、香水は二つの明確な集団には分かれず、販売区分より多くの製品がユニセックスと判断されました。

18人の若いスウェーデンの学生と、当時の限られた製品による結果であり、現在の市場全体や、誰が何を好むかを示すものではありません。そのうえで、販売のための分類と、嗅いだ人が感じる分類を分けて考えることには意味があります。香りの印象の幅を、あらかじめ用意した二つの区分だけで狭めずに捉える。そのための測り方も問いかける研究です。

## 参考文献

Lindqvist, A. (2013). Gender Categorization of Perfumes: The Difference between Odour Perception and Commercial Classification. *NORA – Nordic Journal of Feminist and Gender Research*, 21(3), 218–231. [DOI: 10.1080/08038740.2013.820216](https://doi.org/10.1080/08038740.2013.820216) ／ [原著全文](https://www.researchgate.net/publication/263590074_Gender_Categorization_of_Perfumes_The_Difference_between_Odour_Perception_and_Commercial_Classification)。原著：© 2013 The Nordic Association for Women’s Studies and Gender Research。
