---
title: "ゲランのダム・ド・ターブル（Dames de Table）— 香水瓶の封緘・糸巻き・装飾を担う職人の仕事"
description: "ゲランの香水瓶を仕上げるダム・ド・ターブル。オルファンの工房、薄膜と糸による封緘、シルク糸のブラッシング、結びとè£ 飾、シルヴィー・ロメによる技術の継承をたどる。"
url: https://lechercheurdeparfum.com/guerlain-dames-de-table/
date: 2026-10-16
modified: 2026-10-16
author: "Root"
image: https://i0.wp.com/lechercheurdeparfum.com/wp-content/uploads/2026/10/guerlain-dames-de-table-20261015.webp?fit=1200%2C800&ssl=1
categories: ["香りの世界を広げる"]
type: post
lang: ja
---

# ゲランのダム・ド・ターブル（Dames de Table）— 香水瓶の封緘・糸巻き・装飾を担う職人の仕事

> 「私は瓶に衣装を着せ、飾り、美しく仕上げます。」
> シルヴィー・ロメ（ダム・ド・ターブル、2018年）

香水瓶の首に巻かれた細い糸。その先が柔らかな房になり、栓の上には薄膜がぴたりと収まっている。香りそのものの処方とは別に、一本の香水を完成へ導く仕事がある。

ゲランのDames de Table（ダム・ド・ターブル）は、特別な香水瓶の充填、封緘、装飾などを手がける職人たちである。フランス語の名は「テーブルの女性たち」を意味する。シルク糸を巻く、結ぶ、ブラシで梳く。小さな動作を重ね、香水を収めた瓶を、手渡すことのできる一品へ仕上げていく。

ここで見たいのは、調香師が完成させた香りの、その先である。どこを閉じ、どの糸を整え、誰がその技を次へ渡すのか。瓶の表面に残る仕事をたどると、香水のものづくりには、香りを考える人とは違う専門家がいることが分かる。

## ダム・ド・ターブルの仕事と、オルファンの工房

主な仕事：特別な香水瓶の充填・封緘・糸や装飾品による仕上げ
拠点：フランス、イヴリーヌ県オルファンのゲラン香水製造拠点
主な技法：ボードリュシャージュ、バルビシャージュ、結び、蝋による封印など
公式サイト：[Guerlain](https://www.guerlain.com/)

ゲランは現在も、オルファンの工房を、ダム・ド・ターブルの技術が受け継がれる場所として紹介している。2026年10月に公開された工場取材でも、香水の製造から瓶の仕上げへ続く仕事が、この拠点で確認されている。パリの歴史的なブティックで実演されることはあっても、制作の拠点と実演の会場は区別したい。

また、手仕事の存在と、全製品が手作業で仕上がることは同じではない。2018年の工場取材では、通常の香水を瓶詰め・包装する自動ラインと並び、特別な瓶、限定品、個別注文を扱う職人の仕事が描かれていた。ダム・ド・ターブルの技法を、現在のスプレー製品全般に共通する仕様として捉えることはできない。

瓶を成形し、表面を彩るガラスメーカーの仕事も、その後の充填や封緘とは担当が異なる。ガラス側の製造については[ポシェの記事](https://lechercheurdeparfum.com/pochet-glass/)で扱っている。ここからは、瓶に香水を収め、仕上げる側の手を見ていこう。

## 薄膜と糸で栓を封じる、ボードリュシャージュ

### 栓を覆い、糸で膜を固定する

Baudruchage（ボードリュシャージュ）は、栓に薄い膜をかぶせ、糸で固定して封じる技法である。「糸を巻く」と聞くと装飾だけに見えるが、ここでは膜を栓の上に保持し、瓶を密閉することが仕事の中心になる。

ゲランの職人シルヴィーは、LVMHの公式紹介で、栓を封じるために覆いをかけ、それを糸で留めると説明している。薄膜と糸は、それぞれ独立した飾りではない。栓を覆うものと、それを保つものが組み合わさって、封緘になる。

2018年、シルヴィー・ロメがビーボトルに施した作業では、まず栓に透明な膜を置き、その上で金色の糸を交差させていた。同じ取材には、シャリマーのある瓶で七つの結びを連ね、ゲランのダブルGを刻んだ小さな丸い金属の封印で留める仕事も登場する。この結びの数や金属部品は、そのときの瓶に即した例である。

この順序を知ると、首元の糸を見る目が変わる。糸の色だけでなく、どこを通り、何を押さえているかにも、仕上げの意味があるのである。

### 蝋の封印と、糸による封緘の関係

Cachet de cire（カシェ・ド・シール）は、蝋による封印を指す。ボードリュシャージュと一緒に紹介されることが多いが、膜を糸で固定する技法と、蝋の封印は、説明する対象が異なる。

その違いが見える例が、2024年のフラコン・トルチュのレッド・エディションである。ゲランは、バカラの職人がクリスタルの瓶を成形し、面を刻み、磨き上げる工程と、ダム・ド・ターブルがシルク糸を梳き、瓶の首を蝋の封印で仕上げる工程を分けて示している。ガラスの加工、糸の仕上げ、蝋の封印が、別々の技能として一本に集まっている。

同じ「封印」という日本語でも、膜、糸、金属の小片、蝋を一つの材料のように扱わないことが大切だ。瓶ごとの仕様を見ることで、どの技術がどの役割を引き受けているかが分かる。

## シルク糸を梳き、房をつくるバルビシャージュ

Barbichage（バルビシャージュ）は、シルク糸にブラシをかけ、ボリュームを与える技法である。密閉を担うボードリュシャージュに対し、こちらは糸の表情を整える仕事だ。

2018年のロメの作業では、シャリマーのエクストレを収めた瓶の首に結ばれた二色のシルクの紐を、小さなブラシで梳いていた。糸を結び終えたところが、完成ではない。その先の細い繊維を扱うことで、紐の先端に柔らかな広がりをつくるのである。

同じ素材でも、結ばれた部分と、梳かれた部分では姿が変わる。前者は線をつくり、後者は量感をつくる。瓶の首元に見える房は、糸を付け足すだけでなく、糸そのものをほぐして整える手仕事によって生まれる。

この仕事を、単に「リボンを付ける」と呼ぶと、素材の扱いが見えにくくなる。細いシルクの繊維を梳き、まとまりと広がりをつくり分けることも、瓶の仕上げを担う技術なのである。

## 結びと装飾品を、瓶に合わせて仕上げる

> 「瓶を飾るために、たくさんの結びもつくります。」
> シルヴィー（ダム・ド・ターブル、LVMH公式紹介）

シルヴィーは蝶結び、ネクタイ形の結び、ねじりを加えた結びを挙げ、シルク糸や金色の糸、アーティストのつくる装飾品を瓶にまとわせると説明している。封じる技術のほかに、瓶の外観を組み立てる技術があるのだ。

公式の職人紹介に登場するディディーにとっても、仕事には、瓶の違い、顧客の希望に応じたパーソナライズ、新しいクリエイションがある。決まった一種類の結びを繰り返すだけではなく、異なる瓶と装飾の組み合わせに向き合う仕事として語られている。

### 2026年のミュゲに見る、装飾工房との分担

ミュゲ ミレジム2026では、ゲランは刺繍工房Ateliers Vermont（アトリエ・ヴェルモン）と協働した。ビーボトルの首元に配されたのは、緑のシルクタフタの結びと、レースやクリスタルの花である。ゲランは、装飾をアトリエ・ヴェルモンの職人が制作し、ダム・ド・ターブルが一つずつ手で仕上げると説明している。

この分担は重要である。瓶に付いている美しいものを、すべてダム・ド・ターブルが素材からつくったという意味ではない。外部の職人が制作した装飾を受け取り、瓶の仕上がりへ結びつけることも、彼女たちの役割に含まれている。

赤いクリスタルと糸を組み合わせたトルチュ、緑のタフタと花を組み合わせたミュゲ。同じ技術の継承は、すべての瓶を同じ姿にするためにあるのではない。素材や協働相手が変わるなかで、最後の仕上げを担えることに、その仕事の広がりがある。

## 美容師の資格から、香水瓶を仕上げる仕事へ

### シルヴィー・ロメが技術に出会うまで

ダム・ド・ターブルになる道は、最初から香水の専門教育につながっていたとは限らない。シルヴィー・ロメは美容師の資格を持ち、ゲランが地域へ進出したころに仕事を探していた。試しに作業を行い、そこで出会った技術をすぐに気に入った。2018年の本人の説明から見えるのは、香水瓶に関わる職業を初めから目指した経歴ではなく、実際の仕事との出会いである。

2018年11月8日、ロメは芸術文化勲章シュヴァリエを受章した。フランス・フレグランス財団は、その仕事を、瓶を飾る技術の実践とともに、新しいダム・ド・ターブルへバルビシャージュ、ボードリュシャージュ、蝋の封印、結びを教える役割として紹介している。

評価されたのは完成した瓶だけではない。仕上げる手を次の世代にも残すことが、職人の仕事として認められたのである。

### 教えるのは、現場で身につけた小さな技

> 「伝えることに、喜びを感じます。」
> シルヴィー・ロメ（2018年）

ロメは当時、この技術を学ぶ学校はなく、自分の小さな工夫を渡しながら、仕事を存続させたいと話していた。技術の継承は、名称や完成見本を覚えることに尽きない。実際に糸を扱ってきた人が、自分の方法を、次に手を動かす人へ伝えることで成り立っている。

一方、受け継がれる仕事は過去の瓶だけに閉じていない。ゲランは現在の公式案内でも、オルファンの職人たちが世代から世代へ仕上げの技術を伝えると説明し、2026年のミュゲでも個別の手仕上げを示している。歴史的な技法と、新しい装飾を伴う制作が、同じ仕事の中で続いているのである。

薄膜を押さえる糸、梳かれたシルクの房、小さな結び、瓶に添えられた装飾。そこには、香りの処方とは異なる判断と技能が重なっている。特別な香水瓶を目にしたとき、首元を少し見つめてみたい。香水が贈り物として手元へ届くまでに、もう一人の作り手の仕事がある。

## 参考文献

1. [Sylvie Romet, « habilleuse » de parfums chez Guerlain — AFP／La Dépêche、2018年11月11日。本人の経歴、封緘、糸の仕上げ、技術の継承](https://www.ladepeche.fr/article/2018/11/11/2904381-sylvie-romet-habilleuse-de-parfums-chez-guerlain.html)
2. [Le métier d’Art du parfum Guerlain — ゲラン公式。オルファンの工房と瓶の仕上げ](https://www.guerlain.com/be/fr-be/c/art-of-fragrance.html)
3. [Au cœur des manufactures de la maison Guerlain — Les Hardis、2026年10月12日。オルファン製造拠点の訪問取材](https://www.leshardis.com/2026/10/decouverte-guerlain-journes-particulieres/)
4. [Guerlain／Sylvie, Dame de table — LVMH公式。本人による技法、結び、装飾の説明](https://www.lvmh.com/fr/nos-maisons/parfums-cosmetiques/guerlain)
5. [Le Flacon Tortue Red Edition par Baccarat — ゲラン公式。クリスタル加工と糸・蝋による仕上げの分担](https://www.guerlain.com/ch/fr-ch/c/pex-p018518.html)
6. [Soul of Craft／Didy, Dame de Table — ゲラン公式。職人とパーソナライズの仕事](https://www.guerlain.com/uk/en-uk/c/soul-of-craft.html)
7. [Muguet Millésime 2026／Ateliers Vermont — ゲラン公式投稿。装飾の制作と個別の手仕上げ](https://www.linkedin.com/posts/guerlain_guerlain-guerlainfragrance-muguet-activity-7455964381345058816-JC5-)
8. [Le Ministère de la Culture met le savoir-faire Guerlain à l’honneur — フランス・フレグランス財団、2018年11月12日。ロメの受章と指導の仕事](https://www.fragrancefoundation.fr/2018/11/le-ministere-de-la-culture-met-guerlain-a-lhonneur/)
