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title: "香りに似合う色は、世界共通？"
description: "同じ14種類の匂いから選ぶ色を、å ­つの文化的背景を持つグループで比較。果実香とピンク・赤のような連想に加え、文化間で異なるパターンが見えてきました。"
url: https://lechercheurdeparfum.com/cross-cultural-color-odor-associations/
date: 2026-10-13
modified: 2026-10-13
author: "Root"
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categories: ["香りの科学"]
tags: ["言葉・色・人の印象"]
type: post
lang: ja
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# 香りに似合う色は、世界共通？

フルーティーな香りにピンクや赤、かびっぽい匂いに茶色やオレンジ。香りから色を連想することがありますが、その結び付きは誰にとっても同じなのでしょうか。

2014年の研究では、同じ14種類の匂いを六つの文化的背景を持つグループで調べました。各グループの中では色の選び方に一定の偏りがありましたが、匂いと色の結び付き全体のパターンは、グループ間で違っていました。

## 言葉で名前を付けず、色を選ぶ

研究の目的は、香りと色の対応が広く共通するものなのか、暮らしの中の経験や言葉によって学ばれる部分があるのかを探ることでした。別々の研究を比べると香料や濃度、質問方法が違うため、今回は同じ試料と課題を使っています。

参加者は計122人。オランダ、ドイツ、マレー、マレーシア華人、米国在住のグループに加え、中国で生まれ育ち、オランダに住んで2年未満のグループを含みました。米国の22人以外は各20人です。六つのグループは六か国を意味するのではなく、生活地や育った背景を区別したものです。

試料には、果実、花、キャンディー、木、ヘーゼルナッツ、米、石けん、酢、焦げ、野菜、魚、肉、プラスチック、かびっぽさを表すよう作られた香料を使用しました。ペン型の容器から一つずつ嗅ぎ、画面上の36色から「最も合う色」を3つ、「最も合わない色」を3つ選びます。選んだ3色の中で順位は付けませんでした。

匂いや色の名前は提示せず、色の配置と匂いの順序も変えました。香りに特定の言葉を付けることによる誘導を、できるだけ減らした設計です。

## 同じグループの中では、色選びはばらばらではなかった

合う色と合わない色を合わせて解析すると、すべてのグループで、それぞれの匂いに対する色選択は無作為な分布から有意に偏ったと報告されています。本文では、フルーティーな匂いにピンクや赤、かびっぽい匂いに茶色やオレンジが選ばれやすいことが、具体例として挙げられています。

この検定を載せた表1には、米国とマレーシア華人の検定値が14種類すべてで同一という記載上の疑問が残ります。全グループで偏りがあったという本文の報告は、この点を留保して読む必要があります。以下の分類成績や文化間のパターン比較は、別に報告された解析です。

ただし、色選択に共通性があることと、その色だけで何の匂いかを区別できることは別の問題です。そこで研究者は、ある人たちの色の選び方を学習した分類器が、残りの人たちの選び方から14種類のどの匂いかを当てられるかも調べました。

偶然なら約7％のところ、正答率は米国22％、ドイツ19％、マレーシア華人16％、オランダ15％で、偶然水準を有意に上回りました。一方、マレーとオランダ在住の中国育ちのグループはともに9％で、有意には上回りませんでした。

どのグループにも色選びの偏りはある一方、各匂いに固有の色パターンをどれほど共有しているかには違いがある、という結果です。これは参加者自身に匂いの名前を答えさせた成績ではなく、回答パターンを使った統計的な分類の成績です。

## 近い国や共通の出自が、必ずしも近い色連想にはならない

文化間の比較では、単に「何色が一番多いか」だけでなく、ある匂いと別の匂いがどれくらい似た色を連想させるか、という関係全体を調べました。例えば米国のグループでは、果実・花・キャンディーの匂いが、似た色選択のまとまりを作っていました。

この関係のパターンが特に近かったのは、米国とドイツ、ドイツとマレーの組み合わせでした。違いが大きかったのは、マレーとオランダ在住の中国育ち、オランダとマレーシア華人の組み合わせです。

研究者は当初、地理的に近いオランダとドイツや、中国に由来する背景を持つグループ同士などが似ると予想していました。しかし、その予想は支持されませんでした。「同じ地域だから同じ色が似合う」といった単純な地図にはならなかったのです。

## 「合わない色」も、香りの輪郭を知る手掛かり

この研究の工夫は、合う色だけでなく合わない色も尋ねたことです。同じ赤がよく選ばれる二つの香りでも、二番手に選ばれる色や避けられる色が違えば、連想の広がりも異なります。

実際、合う色だけを用いた解析では、両方を用いた場合ほどパターンの類似性を捉えられませんでした。ただし、データ量が減る影響も含まれるため、「合わない色を聞く方法が常に優れている」とまでは決められません。香りに一色のラベルを付けるより、色の組み合わせを調べる意義を示した結果です。

## 経験の関与を示唆するが、文化だけが原因とは限らない

グループ間の違いは、香りと色の対応がすべて生まれつき固定されているという考えより、経験や学習も関わるという考えに合います。食べ物、香り製品、身の回りの物との出会いが、色と匂いを結び付ける候補になります。

今回の比較では、年齢、旅行経験、料理をする頻度などを文化的背景から切り離していません。また、匂いと色が直接結び付くのか、匂いの快さや強さの感じ方を介して色が選ばれるのかも分離できませんでした。一つのグループの回答を、その社会の全員に共通する性質として扱うには注意が必要です。

## まとめ

香りに合う色・合わない色の選び方には、六つのグループそれぞれの中で共通する偏りがありました。一方、匂い同士の色連想の関係はグループ間で異なり、近い国や共通の出自が必ずしも近いパターンにはつながりませんでした。

香りと色の組み合わせには、共有される手掛かりと、経験によって変わり得る部分の両方があります。誰に香りを伝えるのかを考えながら、単独の色だけでなく、連想される色の広がりを見る大切さを示した研究です。

研究はOccidental College、Wageningen大学、Ready Mind Project、ドイツのLOEWE研究支援などの資金を受け、Unileverが匂い試料を提供しました。著者らは利益相反なしと申告し、資金提供者は研究設計・解析・発表判断などに関与しなかったと記しています。

**参考文献**

Levitan CA, et al. (2014). Cross-Cultural Color-Odor Associations. *PLOS ONE*, 9(7), e101651. [原著論文・公開全文](https://doi.org/10.1371/journal.pone.0101651)
