---
title: "Anthologie by Lucien Ferrero — レジェンド調香師が紡ぐ、愛と記憶の自選集"
description: "「完å ¨な自由（carte blanche）を与えてくれた時、これ以上嬉しいことはなかった」——46年のキャリアで約50,000の処方を書き、「黒子」に徹し続けたレジェンド調香師ルシアン・フェレーロが、80歳を前に自身の名を冠して立ち上げた集大成ブランドの物語。盟友ジャン=クロード・エレナとの半世紀ぶりのå ±作も実現。"
url: https://lechercheurdeparfum.com/anthologieparfums/
date: 2026-09-05
modified: 2026-09-05
author: "Root"
image: https://i0.wp.com/lechercheurdeparfum.com/wp-content/uploads/2026/09/anthologie-brand-1200x800-1.webp?fit=1200%2C800&ssl=1
categories: ["ブランド・創業者"]
type: post
lang: ja
---

# Anthologie by Lucien Ferrero — レジェンド調香師が紡ぐ、愛と記憶の自選集

> 「エクスプレシオン・パフュメを去って数年後、ロベルトは私を再びラボに戻るよう説得し、自分自身のために調合するよう促してくれた。40年近く、予算やマーケティングなど多くの制約の中で創作してきて疲れていた。まだ多くの表現できていないアイデアが残っていたので、ロベルトが『完全な自由（carte blanche）』を与えてくれた時、これ以上嬉しいことはなかった。」
>
>
>
> — Lucien Ferrero（ルシアン・フェレーロ）

## 基本情報

**設立：** 2019年、フランス
**創設者：** Lucien Ferrero（ルシアン・フェレーロ）
**公式サイト：** [anthologieparfums.com](https://www.anthologieparfums.com/)

## 創設者・ブランドの成り立ち

### グラースに生まれ、香りとともに育つ

ルシアン・フェレーロは、1946年、南フランスの都市グラース（Grasse）に生まれた。「香水の世界の首都」とも呼ばれるこの地で、彼は香料原料の生産に携わる家庭に育った。草花と香りが日常の風景に溶け込む環境に身を置いた幼少期が、後の彼の感性を形づくることになる。

自身の回想の中で、ルシアンは幼少期の決定的な夜のことを語っている。

> 「1950年の夏の夕べ、私は5歳でした。刈りたての干し草のベッドの上に祖父と並んで横になり、ジャスミン畑のすぐそばで、蒸し暑い一日の後のしっとりとした湿気の中、深く黒い夜の無限に輝く星々を眺めていました。何か知らないものが私の中で目覚めた。まだ『感覚』という言葉の意味を知らなかったけれど、ぼんやりとした感動に包まれた。まるで私のいる空間が別の次元へと広がったかのように。その夜、祖父のおかげで、私は初めてこの生命体の並外れた神秘的な能力——12の感覚を使って宇宙の中で進化するという能力——に近づいたのです。」
>
>
>
> — Lucien Ferrero

### 調香師への転換

若き日のルシアンは、もともと農業・林業の道を考えていたという。しかし香りへの情熱が勝り、進路を転換。1968年の兵役を終えた後、スイス・ジュネーブにあるジボダン（Givaudan）の調香学校に入学した。ジュネーブで調香の基礎を学んだ後、パリに移り創造的な感性をさらに磨き、最終的に故郷グラースの香料会社エクスプレシオン・パフュメ（Expressions Parfumées、後にジボダン傘下へ）に入社した。

この会社で、彼は46年に及ぶキャリアの中で約50,000もの香りのコンポジション（調合処方）を制作することになる。

### 「黒子」としての巨匠時代

調香師として頭角を現したルシアンを、業界内でも「知る人ぞ知る」存在にとどめた哲学があった。

**「主役は香水であり、調香師の自分は黒子であるべき」**

この信念のもと、彼はキャリアのほとんどを「調香師名を明かさないブランドとの仕事」に費やした。しかし、その裏で数多くの名香を世に送り出している。なかでも特筆すべきは、世界最古の香水ブランドの一つとも呼ばれる**リュバン・パリ（LUBIN PARIS）**との長年にわたる関係だ。1974年には同ブランドの名作「L de Lubin」を手掛け、さらに2004〜2005年のブランド再興後も調香を担当し、2007年には「Le Vetiver」も発表している。

ルシアンはジャック・ボガール（Jacques Bogart）、ラボラトリオ・オルファティーヴォ（Laboratorio Olfattivo）、メゾン・タイテ（Maison Tahité）など、さまざまなブランドの香水制作にも携わっている。

### 盟友ジャン=クロード・エレナとの数十年

エクスプレシオン・パフュメ時代に、ルシアンは一人の重要な同僚と出会う。後に「エルメスの鼻（Le nez d’Hermès）」として世界的な名声を得ることになる**ジャン=クロード・エレナ（Jean-Claude Ellena）**である。二人はジュネーブの調香学校で同じ時代を過ごし、その後同じ会社にも勤めた。長年のライバルであり、かつ深い友情で結ばれた盟友として、二人の関係は半世紀以上にわたって続いた。

### 「愛の香り」がブランドを動かした

アンソロジーが誕生したきっかけは、ひとつの偶然の出来事にあった。フレグランスプロデューサーのロベルトとダニエラが、ルシアンの自宅を訪れた際、彼の夫人が身にまとっていた香りに強く惹きつけられた。詳細を尋ねると、それは市場には一切流通しない、調香師として駆け出しだったルシアンが若き日に妻のためだけに特別に調合した香水であり、夫婦とともに数十年もの歳月を歩んできた「愛の香り」だったという。

ロベルトは「ただの香水ではなく、人々の心に触れ、魂に響く特別な存在である」と確信し、この香りを新しいブランドとして世に発表することを提案した。ルシアンは最初、長年の「黒子」哲学から躊躇を見せた。しかし、妻がこの香りが多くの人々に愛されることを願い、「夫婦の愛の形が永遠に続き、多くの人の幸福のシンボルとなることの喜び」を伝えたことで、ついに自身の名を冠したブランドの立ち上げを決意した。

> 「ある夜、ロベルトとダニエラに出会い、私たちは香りの世界についての見解を交わしました。そして私は、香水の創造の神秘に対する私たちの共通のアプローチと彼らの好奇心にすぐに魅了された。二人との調和が、45年間の伝統的な香水業界の後に、この新しい冒険に乗り出す勇気を与えてくれました。」
>
>
>
> — Lucien Ferrero

こうして2019年、ブランドは**Lucien Ferrero Maître Parfumeur（ルシアン・フェレーロ マイトル・パルフュメール）**として産声を上げた。最初のラインナップは「パーアムールプールエル」「パーアムールプールルイ」「セランガ・ブラン」の3作品で、2019年のエクサンス（ミラノ）でデビューした。

### ジャン=クロード・エレナとの共作と、「アンソロジー」への改名

ブランドが転換点を迎えたのは、半世紀来の友人ジャン=クロード・エレナとの協業だった。40年以上の時を経て、二人は再び共同制作という形で結集し、「セ・ミューティン（C’est.Mutine）」と「セ・ロベル（C’est.Rebelle）」という2作品が誕生した。

この歴史的な共作の発表を機に、ブランドは名称を「**Anthologie（アンソロジー）by Lucien Ferrero**」へと改めた。「Anthologie（アンソロジー）」とはフランス語で「自選集」「名作選」を意味し、ルシアンの調香師人生の集大成として取り組む「最後のプロジェクト」というコンセプトを体現している。

## ブランドのこだわり

### 香りづくりの哲学：制約からの解放と感情の優先

ルシアンは長いキャリアで、企業のブランド戦略や予算、マーケティングといった「制約」の中で香りを作り続けた。アンソロジーはその対極に位置する。自身の言葉にある「完全な自由（carte blanche）」こそが、このブランドの根幹にある。

彼の香り作りには、素材の使用種類を絞り込み、余計なものを排する美学がある。ジャン=クロード・エレナとの交流を通じて育まれたとされるこのアプローチは、使用する成分を約400種類に限定することで、複雑でありながら過剰にならない、調和のとれた香りを追求するものだという。天然原料へのこだわりも一貫しており、彼のプロバンス地方への愛着と嗅覚的な記憶が、各作品の根底に流れている。

### 独自原料の共同開発

アンソロジーのラインナップにおいて特筆すべきは、ルシアンがグラースの香料会社アコール・エ・パルファム（Accords et Parfums）と共同で開発した**3種類のアルコーレート（alcoholate）**の存在だ。アルコーレートとは、植物のコンクリート（溶剤抽出物）をアルコールに溶かし込んだ原料のことで、生の花の質感をより自然に香りへと落とし込む素材である。

開発されたのはオレンジフラワー、ジャスミン、ローズの3種。これらは「往年の名香のエレガンスを想起させる」素材として、特にジャン=クロード・エレナとの共作2作品の中核に据えられた。ブランドとしては「世界初披露（world premiere）」の原料として、2023年のエクサンスで発表されている。

### パッケージ：ミニマリズムと普遍性

外装にも、ブランドの哲学が貫かれている。ボトルは洗練されたミニマリストデザインのガラスを採用し、箱にはFSC™認証を受けた、ポストコンシューマー廃棄物を40%含む再生紙が使われている。

さらにユニークなのが、**全ての箱に点字（ブライユ）表記を採用していること**。イタリア視覚障害者連盟との協力のもと実現したこの取り組みは、「愛はすべての感覚を通じて知覚されるもの」というブランドの核心的なメッセージを形に表したものである。

## 香水ラインナップ

### オリジナルコレクション（ルシアン・フェレーロ単独作）

ブランドが最初に展開した6作品。ルシアンの個人的な記憶、感情、音楽への愛が色濃く反映されている。

- **パーアムールプールエル（Par Amour pour Elle / 彼女に捧げる愛）**——ブランド誕生のきっかけとなった一作。若き日にルシアンが妻のためだけに調合した香水が原型。ブルガリア産ローズ、ネロリ、ワイルドヒヤシンス、インド産チュベローズ、ジャスミン、ラブダナムなどを配した、白い花束のような深いフローラル。
- **パーアムールプールルイ（Par Amour pour Lui / 彼に捧げる愛）**——アンダルシア産レザー、ブロンドタバコ、コリアンダー、ベチバーなどを配したアンバーオリエンタル系。「パーアムールプールエル」の対をなす作品。
- **セランガ・ブラン（Seringa Blanc / 白いシリンガ）**——ネロリ、白いライラック、スズランを中心にした清廉な白花系フローラル。
- **サクラ・アンペリアル（Sakura Imperial / 天上の桜）**——桜を軸に日本の花々を体現。カモミール、サイプレス、ジャスミン、サンダルウッドなどで構成される。
- **ハーモニー・パストラル（Harmonie Pastorale / 田園のハーモニー）**——ルシアンが最も愛するというベートーヴェンの交響曲第6番「田園」にインスピレーションを受けた一作。マスティック、ラベンダー、ペパーミント、ベチバーなど、プロバンスの草木が香るアロマティックな構成。
- **セ・ネパ・アン・パチョリ（Ce n’est pas un Patchouly / これはパチョリではない）**——パチョリを主役に据えながらも、古典的なパチョリ香水とはまったく異なる軽やかな解釈。マテ茶のアブソリュートがパチョリを「空へと昇らせる」という異色の構成。

### 共作コレクション（ルシアン・フェレーロ × ジャン=クロード・エレナ）

ブランドの新章を開いた2作品。二人が共同開発した3種のアルコーレート（オレンジフラワー、ジャスミン、ローズ）を核として用いている。

- **セ・ミューティン（C’est.Mutine / 永遠の若さの反映）**——イタリア産グリーンタンジェリン、プチグレン、リリー、ビーワックス（蜂蝋）のアブソリュートなどを配した、フレッシュでフローラルな香り。「香水界の若き反逆者として長らく苦楽をともにした」二人の友情と反骨精神の結晶。
- **セ・ロベル（C’est.Rebelle / レジェンドの反骨精神）**——ビターオレンジ、シナモン、ブルージンジャー、ベチバー、パチョリを配したスパイシーウッディ。セ・ミューティンとは対をなす、よりダークで深みのある構成。

### 近年の新作

- **ボワ・ドゥ・ザンジバル（Bois de Zanzibar / ザンジバル島の木々）**——インド洋のスパイス島・ザンジバルへのオマージュ。コリアンダー、ジンジャー、ピンクペッパーが弾けるトップから、シダーウッド、ティーク、ローズウッドのハート、クローブとベチバーの深いベースへと展開するウッディスパイシー。
- **ローズ・アブリコ（Rose Abricot / 陽だまりの薔薇）**——2025年リリース。トルコ産ローズ、アプリコット系のプチミュスク、サンダルウッド、バニラなどで構成された、柔らかく甘美なフローラルフルーティ。「ルシアン私邸に咲く、アプリコットの光を浴びたローズ」をイメージした作品。

## ちなみに…

- ロベルト・ドラゴ（Roberto Drago）はアンソロジーのプロデューサーであると同時に、ラボラトリオ・オルファティーヴォ（Laboratorio Olfattivo）という別のニッチ香水ブランドの創設者でもある。ラボラトリオ・オルファティーヴォの「マスターズ・コレクション」にはルシアン作の「タントリコ（Tantrico）」「ヴェティヴェルソ（Vetyverso）」も収録されており、三者の関係は興味深い。
- ルシアンはグラースのヨーロッパ香りと味の大学（European University of Tastes and Smells）で講義も行っており、次世代の調香師育成にも携わっている。
- ジャン=クロード・エレナはグラース生まれで、父も調香師という環境に育ち、16歳からシリス（Chiris）でキャリアをスタートした後、ジボダン（ジュネーブ）で学んだ。ルシアンとの邂逅は、同じ学校・同じ時代というまさに必然的な出会いだったと言えるかもしれない。

参考文献

1. Anthologie Parfums 公式サイト「Concept」– https://www.anthologieparfums.com/en/concept/
2. NOSE SHOP「レジェンド調香師の集大成といえるブランド「Anthologie（アンソロジー）」が日本初上陸！」– https://noseshop.jp/blogs/blog/231102-ant-debut
3. CaFleureBon「Esxence 2019: Lucien Ferrero Par Amour pour Elle review」– https://cafleurebon.com/esxence-2019-lucien-ferrero-par-amour-pour-elle-review-maitre-parfumeur-draw/
4. Saidelarteprofumiera.it「Lucien Ferrero」– https://saidelarteprofumiera.it/lucien-ferrero/
5. Beautynette.it「Esxence Special: Jean-Claude Ellena and Lucien Ferrero with Anthologie」– https://www.beautynette.it/en/jean-claude-ellena-lucien-ferrero-presso-esxence/
6. NOSE SHOP プレスリリース（PR TIMES）– https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000060.000024774.html
7. Scent Split「Anthologie Perfume Samples & Decants」– https://www.scentsplit.com/collections/anthologie
8. DiParfum「Lucien Ferrero」– https://diparfum.com/perfumers/lucien_ferrero_337/
9. Perfumeria Laura「Anthologie by Lucien Ferrero」– https://perfumerialaura.com/en/anthologie-by-lucien-ferrero/
10. Anthologie Parfums 公式サイト「Bois de Zanzibar」– https://www.anthologieparfums.com/en/product/bois-de-zanzibar/
11. Anthologie Parfums 公式サイト「Rose Abricot」– https://www.anthologieparfums.com/en/product/rose-abricot/
12. NOSE SHOP「ローズ アブリコ｜陽だまりの薔薇」– https://noseshop.jp/products/ant-pf-ra
